漢方治療のススメ ~高血圧に効果のある漢方とは~


健康診断などで何も問題ないと思っていたのに、高血圧で引っ掛かってしまったという人もいるのではないでしょうか。
高血圧は自覚するのが難しい場合が多いです。また、頭痛や肩こりの中には高血圧との合併症状として表れている場合もあります。ほかにも動悸(どうき)・めまいなど放っておくと悪いことばかりです。
そんな高血圧を治療するときにおススメしたいのが漢方。漢方ならば血圧を下げるだけでなく体質から改善することができます。この記事では高血圧に効果のある漢方と種類をご紹介。

目次

  1. どうして高血圧になるのか
  2. 漢方とは
  3. 高血圧に漢方薬は効くのか
  4. 高血圧に効く漢方薬
  5. 高血圧を抑えるポイント
  6. まとめ

1.どうして高血圧になるのか

1-1.高血圧の原因

高血圧には原因のわかっているものとわかっていないものの2種類があります。
原因がわかっているものは肝臓病やクッシング症候群などの病気が原因とされており、原因がわかっていないものは生活環境や体質などの要因が絡んでいるようです。

1-2.血圧を上げる原因

血圧を上げる原因としては遺伝的・体質的なものが3割。環境要因が7割だと言われています。
環境的要因は塩分の過剰摂取・運動不足・ストレス・肥満・睡眠不足・偏食・喫煙など生活習慣の乱れが高血圧につながっていることが多いです。また、血の気が多い人や几帳面(きちょうめん)・神経質の人も高血圧になりやすいとされています。

1-3.高血圧だと自分で診断することはできない

高血圧になった人が、自分が高血圧だと自覚することは難しいです。
頭痛・肩こり・動悸(どうき)・耳鳴り・息切れなどの諸症状が出たとしても、それら諸症状を高血圧が原因だと自分で診断するのは困難となります。別の要素も考えられるからです。体の不調に改善がない場合は医師の診断を受けましょう。

2.漢方とは

2-1.漢方とは

漢方とは中国発祥の東洋医学。中国で生まれたものが日本に渡り独自の発展をした伝統的な医学です。
患者の自覚症状から漢方を調合し、全体のバランスを整えることで病気を根本から改善するのが漢方の特徴となります。

2-2.高血圧に漢方薬は効くのか

漢方は患者それぞれに合う治療をすることが目的。そのため、高血圧を体質から改善する漢方も処方されます。
漢方ではストレス・老化・生活習慣などによってバランスが崩れた体を改善するのが目的です。単に血圧を下げるのが目的ではなく、心臓や血管に負担が掛からないような体にしていくので合理的な治療法と言えます。

3.高血圧に効く漢方薬

漢方は各症状に合わせて処方する治療であることを確認しました。この項目では、症状ごとにどういった漢方がよいのか確認してみましょう。

3-1.肩こりや頭痛が気になる

肩こりや頭痛が気になる人は釣藤散(ちょうとうさん)という漢方がおススメです。
釣藤散(ちょうとうさん)はずっと引かない肩こり・頭痛を引き起こす高血圧ぎみの症状を改善するときに処方されます。

3-2.気分が不安定・不眠が気になる

顔が赤くなりやすい・不眠・気分が安定しない人には黄連解毒湯(おうれんげどくとう)という漢方がおススメです。
この漢方はイライラする人に処方されると同時に胃炎・二日酔い・不眠症などの症状に効果があります。

3-3.血圧が高くて動悸(どうき)・不安・不眠を伴う

血圧が高いのと同時に動悸(どうき)・不安・不眠を伴う人には柴胡加竜骨牡蛎湯(さいこかりゅうこつぼれいとう)という漢方がおススメです。
高血圧に伴って精神的不安が出てくる人に処方される漢方。ほかにも動悸(どうき)・不眠・便秘などを伴う神経的に負担がある人は飲んでみましょう。

3-4.のぼせ・便秘の傾向があると共に高血圧で頭痛・めまい・肩こりがある

のぼせ・便秘の傾向があると共に高血圧を伴った頭痛・めまい・肩こりがある人は桃核承気湯(とうかくじょうきとう)という漢方がおススメ。
便秘だけでなく月経に関する諸症状や精神的不安・腰痛から高血圧になることがあります。

3-5.腹部に皮下脂肪が多く便秘傾向にある人で動悸(どうき)・肩こり・のぼせの症状がある

腹部に皮下脂肪が多く便秘傾向にある人で動悸(どうき)・肩こり・のぼせが引かない人の高血圧には防風通聖散(ぼうふうつうしょうさん)という漢方がおススメです。
肥満症で便秘がちの人は発汗・利尿・便通作用などにより高血圧になることがあります。防風通聖散(ぼうふうつうしょうさん)は高血圧に伴い動悸(どうき)・肩こり・のぼせ・むくみがある人に効く漢方薬で肥満体質を改善することで症状を軽減するのです。

3-6.がっしりとした体格で便秘傾向にあり肩こり・頭痛がある

がっしりとした体格で便秘傾向にある人の中で胃炎・高血圧や肥満に伴う肩こり・頭痛がある人には大柴胡湯(だいさいことう)という漢方がおススメ。
高血圧・肥満に伴う頭痛・便秘・肥満症だけでなく胃炎・常習便秘などにも利くのが特徴です。

3-7.自覚症状はないが疲れやすい・耳鳴りがする

血圧が上がったと自覚症状はないけれど疲れやすく、耳鳴りが収まらないときは七物降下湯(しちもつこうかとう)という漢方がおススメ。体が虚弱体質の方などの高血圧解消に処方される漢方です。年齢と共に血圧が上がった人にも処方されることがあります。

3-8.日頃から頭痛があり熱感がある

動悸(どうき)と共に頭痛が収まらず、のぼせてしまう人は冠脉通塞丸(かんみゃくつうそくがん)という漢方がおススメです。
冠脉通塞丸(かんみゃくつうそくがん)は体の血と気の巡りを整えて体全体のバランスを整えて血圧を下げます。

4.高血圧を抑えるポイント

高血圧は漢方だけでなく普段の生活に少し気を使うだけで改善できるのです。
この項目では血圧を抑えるポイントをご紹介します。

4-1.塩を控える

食生活における塩を減らすだけで血圧にはプラスです。

  • 塩っけのものを多く食べない。
  • 汁ものを1日1杯にする。
  • 麺物の汁はぜんぶ飲まない。
  • 濃い味付けを避ける。
  • 一汁一菜のバランスを考えた献立にする。

以上の点に気を付けるだけで血圧によい影響を与えます。

4-2.生活習慣を見直す

高血圧を抑えるために就寝時間・喫煙・ストレス・食生活を考え直してみましょう。漢方だけでなく生活環境を変えることで体質を早めに改善することができます。

4-3.適度な運動をする

運動は高血圧の人にプラスに働くことがあるのです。生活習慣を修正すると共に有酸素運動を行いましょう。
たとえば、簡単なウォーキングからで構いません。ほかには水泳などもおススメです。できれば毎日行うのが理想。しかし、難しいようであれば2日に1回から始めてみましょう。
また、高血圧の人に無酸素運動はおススメできません。懸垂や腕立て・重量挙げなど一瞬息を止める無酸素運動は高血圧解消には逆効果です。

5.まとめ

いかがでしたか?
この記事では高血圧に効果のある漢方の情報をお届けしました。さいごに、漢方に関する情報をまとめておきましょう。

  • 高血圧になる大半の理由は生活環境にある。
  • 漢方であれば血圧を体質から改善できる。
  • さまざまな症状に合わせて漢方を処方できる。
  • 漢方に合わせて生活習慣を変える。

体調に大きな影響を与える血圧。いきなり生活習慣を改善するのも難しいです。そんなときは漢方の力を借りましょう。漢方の力と共に生活習慣を変えることで体全体が快方に向かいます。