漢方薬は更年期障害に効果的? 漢方薬の効果について迫ってみた


女性ホルモンバランスの乱れは、私たちの体・心にさまざまな悪影響をもたらします。悪影響の1つが「更年期障害」です。
更年期障害は40代から起こると言われています。
更年期障害とは、どのような症状になるのでしょうか。
更年期障害が起こる仕組みや漢方の観点から見た更年期障害、更年期障害に効果的な漢方薬について説明します。
体質改善が目的の漢方薬は、更年期障害に効くのでしょうか。
気になっている人は、ぜひチェックしてください。

目次

  1. 更年期障害の症状と起こる仕組み
  2. 漢方の観点から見た更年期障害
  3. 更年期障害に効く漢方
  4. まとめ

1.更年期障害の症状と起こる仕組み

40代からやってくる更年期障害とは、どのような症状が当てはまるのでしょうか。
更年期障害を改善したい人は、症状や仕組みについて詳しく知らなければなりません。更年期の症状と起こる仕組みを説明しましょう。

1‐1.どのような症状が起こるの?

更年期障害に当てはまる症状は人によってさまざまです。
典型的な症状と言えば、「冷え性」「のぼせ」「ほてり」の3つになるでしょう。
「冷え性」は女性に多い悩みの1つですね。
夏場でも手足が冷えるのならできるだけ早めに解消しなければなりません。
血行不良になると内臓の働きも低下してしまいます。
「のぼせ」は集中できないほど体や顔が熱くなる症状です。
ホットフラッシュとも言われている「ほてり」は、暑くもないのに汗が次々と出てきてしまいます。
以上3つの症状は更年期障害の可能性が高いでしょう。
ほかにも、便秘やめまい、頭痛、むくみ、肩こり、不眠、不安感などさまざまな症状があります。

1‐2.更年期障害が起こる仕組み

40代~60代にかけてやってくる更年期障害が起こる仕組みについて説明します。
女性ホルモンはエストロゲンとプロゲステロンの2つで成り立っていることをご存じでしょうか。
2つのホルモンがバランスを保っているからこそ、正常に体内が機能します。
しかし、40歳を過ぎたころからエストロゲンの量が急激に減るのです。
更年期になると卵巣の機能が低下します。
卵巣の機能が低下すると、脳へ「エストロゲンを分泌する」指令伝達がなくなってしまうのです。
よって、脳は「エストロゲンを分泌しなくても良い」と勘違いしてしまいます。
このような仕組みからエストロゲンの量が減少するのです。
エストロゲンの量が少なくなればなるほど、更年期障害の症状が悪化します。

1‐3.エストロゲンの減少=自律神経の乱れ

エストロゲンの分泌量が減るとホルモンバランスが乱れてしまいます。
ホルモンバランスの乱れは自律神経の乱れにもつながっているので注意しなければなりません。
自律神経は体を緊張状態にする「交感神経」とリラックス効果のある「副交感神経」の2つがあります。
自律神経の乱れによって交感神経が活性化するでしょう。
交感神経が働き続けると体は常に緊張した状態になってしまいます。
不安感はもちろん、体の疲れや精神的ストレスも感じやすくなってしまうのです。

2.漢方の観点から見た更年期障害

2‐1.漢方の考えである「気・血・水」

漢方の考え方は独特です。体質改善を目的にしてつくっています。
よって、体質や症状によって適切な漢方薬は異なるのです。
中国からの伝わっている漢方の古典「黄帝内経素問(こうていだいけいそもん)」には、女性の体は7年ごとに変化がやってくると記載しています。
更年期障害も体の変化だと言われているのです。
漢方の考え方である「気・血・水」について説明しましょう。
気は体内エネルギー、血は血液、水は体液を指しています。
それぞれのバランスが成り立っているからこそ、人は健康が維持できるのです。どれか1つでもバランスが崩れてしまうと、体にさまざまな不調が起こります。
体の不調を改善するには、気・血・水のどれが崩れているのか見極めなければなりません。

2‐2.更年期障害は「気」と「血」の不調

更年期障害は漢方によると「気」と「血」の不調から起こっていると考えています。「気」と「血」の不調にもさまざまな種類があるのでチェックしておきましょう。
たとえば、更年期障害の典型的な症状の「のぼせ」や「ほてり」は気の流れが悪くなっている証拠です。
気の流れが悪いことを漢方の考えでは「気逆」と呼びます。
頭痛や肩こりなど血行不良が問題になっている場合は血の流れが滞っているあかしです。「お血」と漢方で呼んでいます。
逆に、血が不足している状態で起こる睡眠障害やめまいは「血挙」と言うのです。
このように、気と血の不調でもさまざまな種類があります。
症状によってどこが不調なのかわかるでしょう。
更年期障害に効く漢方を利用するのなら、まずは自分の症状を把握しておかなければなりませんね。

3.更年期障害に効く漢方

3‐1.更年期障害に効く3種類の漢方

病院でも漢方を利用した更年期障害の治療が増えています。
更年期障害にはどのような漢方薬が適切なのでしょうか。
主に挙がっている漢方は全部で3つあります。
1つ目は「桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)」です。
桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)は体のほてりやのぼせに効果的な漢方薬になります。
肩こりや頭痛、貧血など血行不良が問題な人におすすめしたいのが、2つ目の「当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)」です。
冷え性がひどい人、むくみやすい人にも効果があります。
そして、3つ目が「加味逍遥散(かみしょうようさん)」です。
加味逍遥散(かみしょうようさん)は、頭痛やめまい、食欲不振などの症状に効果を発揮します。
身体的な症状はもちろん、倦怠感やイライラしやすいなど精神的な症状が現れる人にもおすすめです。
以上の3つが、更年期障害に効く漢方薬になるでしょう。

3‐2.自分の症状に合った漢方を選ぶ

更年期障害に効く漢方薬を紹介しましたが、大切なのは「自分の体質・症状に合っているかどうか」です。
合った漢方を利用しなければ効果は現れません。
自分で選ぶのも良いでしょう。しかし、漢方に詳しい知識を身につけていなければ漢方薬選びに失敗してしまいます。
自分に合った漢方薬を選ぶためにも、専門的な知識を持った人に相談してください。
漢方を取り扱っている病院や漢方薬局に相談しましょう。
自分の症状や体質を詳しく伝えると、ぴったりの漢方薬を紹介してくれますよ。
自分で選ぶよりも安心して利用できるでしょう。
ぜひ近くにある漢方薬局を訪ねてみてください。

4.まとめ

更年期障害の症状と起こる仕組み、漢方の観点から見た更年期障害、更年期障害に効く漢方について説明しましたが、いかがでしたでしょうか。
更年期障害で悩んでいる人は、漢方薬の基礎知識を身につけてください。
そして、自分に合った漢方を飲み、更年期障害からくる症状を解消しましょう。

  • 主な症状は「ほてり」「冷え性」「のぼせ」
  • エストロゲンの分泌を促す卵巣の機能低下
  • エストロゲンの減少は自律神経の乱れを起こす
  • 漢方の考え「気・血・水」
  • 更年期障害は「気」と「血」の不調
  • 更年期障害に効く漢方薬は3つ
  • 自分の体質や症状に合った漢方を選ぶ

以上のポイントは要チェックです。
自分に合った漢方を選ぶためには、どのような症状が起きているのか把握しなければなりません。
もう1度、自分に起こる更年期障害の症状を確かめてください。
そして、漢方薬に詳しい人に相談して自分に合った漢方を使いましょう。