西洋医学と漢方医学の違いとは? 特徴とともにご紹介します。


現在、病院で受けられる治療は西洋医学に基づいて行われています。
その一方で、鍼灸(しんきゅう)や漢方薬で体の不調を治そうとする方も少なくありません。
鍼灸(しんきゅう)やツボ、さらに漢方薬は漢方医学(東洋医学)に基づいて治療や調合が行われています。
では、このふたつの違いは何でしょうか?
そこで、今回は西洋医学と漢方医学の違いについてご説明します。
どちらが優れているというわけではなく、症状によって使い分ければ不快な症状をより早く治療できるでしょう。
興味がある方はぜひこの記事を読んでみてくださいね。

目次

  1. 西洋医学と漢方医学それぞれの特徴とは?
  2. 漢方医学に基づいた治療はどこに行けば受けられるの?
  3. こんな人は漢方医学による治療を受けてみよう
  4. おわりに

1.西洋医学と漢方医学それぞれの特徴とは?

まず始めに、西洋医学と漢方医学の特徴をご紹介します。
どのような違いがあるのでしょうか?

1-1.西洋医学とは?

西洋医学とは、ヨーロッパで誕生した医学で、現在世界中でこの医学に基づいて病気の治療が行われているのです。
西洋医学は徹底的な分析とエビデンスによって、病気を突き止めます。
たとえば熱が出たら血液や尿を検査し、脈拍やのどなどの様子を見て「これは、このような病気だ」と診断を下すのです。
また、体中をいくつもの部位に分け、それぞれ専門的な検査と治療をするのも特徴でしょう。
同じ腹痛でも、外科の治療と内科の治療は違うのです。
また、医学が進むにつれて分類もより細かくなってきています。
内科を例に挙げると、さらに循環器科、血液科など細かく専門が分かれてきているのです。
ですから、今までは不治の病(やまい)とされていた病気の治療法が次々と発見されています。
しかし、その反面「特に何の異常もないけれど、体の不調が続く」ようなケースは治療が難しいのです。
たとえば、冷え性や更年期障害など、本人の体質が深くかかわっているような場合は痛みや不快感をやわらげる対症療法しかできない場合もあります。

1-2.漢方医学とは?

漢方医学は、中国を中心にした東洋で発達した医学です。
「ツボ押し」や「鍼灸(しんきゅう)」で使われる「ツボ」も漢方医学に基づいた考え方。
また、漢方薬も漢方医学の考え方に基づいて調合されています。
漢方医学は、病を「体のバランスの乱れ」ととらえているのです。
ですから、体のバランスを整え直して自然治癒力をアップすれば、病気が治ると考えています。
なので、血行をよくしたり体の余分な水分を排出したりする漢方薬が処方されているのです。
しかし、体のバランスを整えるだけでは治らない病気も多いでしょう。
たとえば、ガンや心臓病、脳出血などは外科的な処置が必要なことも少なくありません。
しかし、その一方で冷え性や疲れやすさ、不定愁訴など「特に体の異常はないといわれたけれど、体調不良が続いている」という場合は、漢方医学に基づいた治療で症状が改善する場合も多いのです。
また、漢方医学は「予防と再発」にも力を入れています。
ですから、体質改善も漢方医学の治療法のひとつ。体質が変われば不快な症状も消えるという場合も少なくありません。
また、東洋医学は脈や舌を見る独特な診療方法で診察をします。
さらに、患者の生活や食習慣なども詳しく聞くこともあるでしょう。

2.漢方医学に基づいた治療はどこに行けば受けられるの?

一般の病院では、西洋医学に基づいた治療が行われています。そのため、「漢方医学に基づいた治療を受けたい」という方は、「東洋医学」「漢方治療」を扱っている病院を探してください。西洋医学を視野に入れた漢方治療を受けられるでしょう。
また、「病院へ行くのはちょっと…」という方は、漢方薬局で相談に乗ってもらうのもオススメです。
漢方薬局では、在中の薬剤師が症状を聞いて一人一人の体質に合った漢方を調合してもらえます。

3.こんな人は漢方医学による治療を受けてみよう

この項では、漢方医学による治療がお勧めの方の一例をご紹介します。
こんな症状に悩まされている方は、一度漢方医学による治療を受けてみませんか?

3-1.慢性の病気に苦しんでいる方

西洋医学では、症状をやわらげるのに精いっぱいという病気も数多いです。
また、毎日たくさんの薬を飲まなければならず、苦痛だと思っている人も少なくないでしょう。
漢方医学では、体質改善も治療のうちです。
ですから、体質が改善すればつらい症状もやわらぐ可能性があります。

3-2.西洋医学では「体質のせい」にされてしまう体の不調

西洋医学は、痛みや不快感などをピンポイントで回復させることは得意です。
たとえば、頭が痛ければ頭痛薬を飲めば回復しますね。
しかし、頭が痛い原因を治さなければ、頭痛は何度でも起こるでしょう。
しかし、西洋医学では明確な病名が分からなければ治療ができません。
冷え性や自律神経失調症など、本人の体質や精神状態がかかわってくる病気の治療は苦手なのです。
ですから、漢方医学に基づいた治療をすれば、症状が改善する可能性があります。

3-3.アトピー性皮膚炎や花粉症にも効果があるかも?

アトピー性皮膚炎や花粉症なども、本人の体質が深くかかわってきています。
特に、アトピー性皮膚炎は治療が難しく、食事や着衣に制限がかかっている人も珍しくありません。
漢方医学では、皮膚だけでなく内臓や循環器系も総合で診察して治療法を決めていきます。
ですから、総合的な治療を受けていくうちに、症状が改善していく人もいるのです。
アトピー性皮膚炎は子どもの患者が多い病気ですが、大人でもストレスなどで再発する人が少なくありません。
「病院に長く通っているが、症状が改善しない」という場合は、一度漢方医学に基づいた治療にチャレンジしてみるのもひとつの方法です。

3-4.漢方医学は万能ではない

現代では、西洋医学で多くの病気が治療可能になった一方で、医学に不信感を抱く人も少なくありません。
現代の西洋医学を否定するような本も、たくさん出版されています。
その中には、漢方医学を万能のように持上げているものもあるのです。
漢方医学に基づいて処方される漢方薬は、「生薬」といって、天然の草木を利用しています。
ですから、効き目も穏やかで病院で処方される薬よりは、副作用も少ないでしょう。
だからといって、西洋医学をすべて否定してしまうのも考えものです。
それぞれの得意分野を理解し、症状や状況に応じて判断しましょう。

4.おわりに

いかがでしたか?
今回は、漢方医学と西洋医学の違いについてご説明しました。
まとめると

  • 西洋医学は病気をピンポイントで診察・治療するのに対し漢方医学は体全体を診る。
  • 体質によるものが大きい体の不調や慢性疾患は漢方治療で改善する可能性が高い。
  • ただし、外科的処置や高度な治療が必要な病気の場合はまず病院へ行く。

ということです。漢方医学も西洋医学もそれぞれに長所と短所があります。
それをよく理解することで、より病気に合った治療法を受けられるでしょう。