気管支炎に効果的な漢方薬とは? 漢方の効果や選び方について


咳(せき)や痰(たん)が長引く症状には、気管支炎の疑いがあります。気管支炎の症状は風邪と似ていますが、強い咳(せき)が長く続くことが特徴です。長期化するほど体にかかる負担も大きく、生活に支障が出てしまいます。いち早く症状を改善するためには、治療をすすめていかなければなりません。そこで、いくつかある治療の中から、今回は「漢方薬」に焦点を当ててみました。本記事では、気管支炎の基礎知識や治療・予防法、効果的な漢方薬などについて詳しく説明します。

  1. 気管支炎の基礎知識
  2. 気管支炎のセルフチェック
  3. 気管支炎の治療・予防について
  4. 気管支炎と漢方について
  5. 気管支炎に効果のある漢方薬について
  6. 気管支炎改善の漢方薬の飲み方・もらい方
  7. 気管支炎と漢方にかんしてよくある質問

この記事を読むことで、気管支炎を治すために必要な情報と漢方薬の基礎知識を身につけることができます。漢方で治したい方や効果が気になっている方はぜひチェックしてください。

1.気管支炎の基礎知識

症状を和らげるためには、気管支炎の基礎知識を把握しておかなければなりません。症状の概要や主な原因・メカニズム・起こりやすい人などについて詳しく説明します。

1-1.どんな病気か

気管支が炎症を起こす呼吸器疾患の1つです。急性と慢性の2種類があり、それぞれ症状が異なります。急性気管支炎は風邪と似た症状が現れ、発熱・全身倦怠感・頭重感などの症状が特徴です。慢性気管支炎は咳(せき)や痰(たん)が2年以上継続し、毎年3か月以上続く状態を指しています。

1-2.主な症状

気管支炎の主な症状は、咳(せき)・痰(たん)の2つです。運動時の息切れや呼吸困難・チアノーゼ症状・発熱・頸動(けいどう)脈怒張なども挙げられます。風邪と似た症状が起こりますが、激しい咳(せき)と痰(たん)が気管支炎の特徴です。

1-3.主な原因

急性気管支炎の場合、原因のおよそ9割がウイルス感染症です。インフルエンザ・アデノウイルス・百日咳(ひゃくにちぜき)菌・A群溶連菌・肺炎球菌などの感染症やNO2(二酸化窒素)・塩素ガスなどの気体刺激物などが挙げられます。慢性気管支炎の場合は、内的要因と外的要因の2つがあり、内的要因としては加齢・アレルギー素因・呼吸器系素因、外的要因は大気汚染・喫煙・有毒ガスなどです。

1-4.メカニズム

気管支炎のメカニズムは単純です。ウイルス感染が気道内に侵入し、気道上皮の壊死(えし)や脱落が起こります。その結果、気道に炎症が起こり、咳(せき)や痰(たん)などの症状が現れる仕組みです。普段より呼吸がしにくい状態になります。

1-5.起こりやすい人

免疫機能が低下している人は原因となるウイルスや菌を撃退する力がありません。免疫細胞が弱まっているため、すぐにウイルス・菌が体内に侵入します。さらに、アレルギー体質や気管支の粘膜が弱い人なども気管支炎を患う可能性が高いのです。

1-6.放置するとどうなるか

気管支炎を放置すると、心臓を構成している右心室の肥大拡張が起こり、肺性心という病気になる恐れがあります。呼吸が上手にできず、心臓にも負担をかけてしまうため、命の危険性が生じるのです。また、炎症が肺にまで広がり、肺炎になる可能性もあるでしょう。肺炎は重症化することもあり、免疫機能が低下している高齢者は命の危険にさらされます。

1-7.子どもについて

子どもの場合、インフルエンザウイルスなどのウイルス・菌による風邪が長引き、のどの炎症が気管支にまで広がることで発症します。特に、気管支が未発達な2歳以内の乳幼児に起こりやすいといわれているのです。子どもは咳(せき)がひどくなると、呼吸困難に陥ることがあるため、すぐに治療をすすめていかなければなりません。

2.気管支炎のセルフチェック

気管支炎になっているかどうか、自分で調べることができます。以下の項目をチェックしてみて、いくつ当てはまるのか数えてみてください。

  • 咳(せき)や痰(たん)が出る
  • のどが痛い
  • 日に増して咳(せき)がひどくなっている
  • 黄色い膿(うみ)のようなものが出る
  • 発熱がある
  • 運動時に激しく咳(せき)こむことがある
  • 乾燥した場所に行くと咳(せき)が出る

以上の項目に当てはまる数が多いほど、気管支炎になっている可能性があります。咳(せき)と痰(たん)がくり返し出ている場合は、すぐに病院を受診してください。

3.気管支炎の治療・予防について

気管支炎の主な治療法と予防策について詳しく説明します。予防策は自分でできることが多いので、ぜひチェックしてみてください。

3-1.主な治療法

気管支炎の主な治療法は対症療法が中心となります。対症療法とは、症状や体調に合わせた処置をする治療法のことです。たとえば、免疫力・体力が落ちている人はできるだけ安静にして、栄養のある食べものを摂取していきます。また、急性気管支炎の場合は去痰(きょたん)剤による痰(たん)の除去や鎮咳剤(ちんがいざい)による咳(せき)の鎮静化など、薬物療法が処方されるでしょう。

3-2.生活習慣について

咳(せき)や痰(たん)は大気汚染・職場環境・喫煙が原因になっていることもあります。そのため、日常生活で、汚染されている環境を避けなければなりません。部屋の中にもハウスダストなど刺激物が浮遊しています。清潔な空間を維持するための掃除も大切な予防策になるでしょう。また、栄養のある食事・適度な運動・睡眠の確保など規則正しい生活習慣は免疫力を高めるポイントです。

4.気管支炎と漢方について

気管支炎の治療法として、漢方薬が注目されています。漢方薬とはどんなものなのか、メリット・デメリット、注意点、向いている人などについて詳しく見ていきましょう。

4-1.漢方・漢方薬とは

西洋医学は臓器別に悪い部分だけにしぼって治療を行います。一方、漢方医学は体全体を整え、人間本来に備わっている自然治癒能力を高めることが基本です。自然由来の生薬を組み合わせているものが漢方薬であり、体質改善を目的としています。

4-2.漢方から見た気管支炎

漢方における気管支炎は、湿熱(しつねつ)・陰虚(いんきょ)・気滞(きたい)の3つが関係していると考えられています。湿熱(しつねつ)は余分な熱が体にたまっていること、陰虚(いんきょ)は水分が不足している乾燥状態のこと、気滞(きたい)は気が滞りイライラしやすい体質のことです。そもそも、漢方医学において、体は「気・血・水」という3つの要素から構成しているとみなされています。3つのバランスが崩れることで体に異常が起き、整えるためにはそれぞれのバランスを取り戻さなければなりまえん。

4-3.漢方治療のメリット

漢方は自然由来の生薬を組み合わせているため、刺激が少ないのが特徴です。化学薬品のように刺激が強く、体に大きな負担をかける心配はありません。体が弱い高齢者や抵抗力の弱い子どもでも気軽に服用できます。しかし、妊婦はホルモンバランスの変化や胎児への影響も考慮しなければならないため、注意が必要です。

4-4.向いている人とは

高齢者や子ども・妊婦などの免疫機能・抵抗力が弱まっている方や体に負担をかけたくない方・体質を改善したい方に漢方薬はおすすめです。また、慢性気管支炎になっている人も漢方薬が合っているといえるでしょう。慢性化していると治るまで時間はかかりますが、地道に飲み続けることで少しずつ症状が和らぐ可能性はあります。

5.気管支炎に効果のある漢方薬について

それでは、気管支炎に効果的な漢方薬は一体どのような種類でしょうか。効果のある漢方薬や市販の漢方薬などについて詳しく説明します。

5-1.効果のある漢方薬とは

代表的な漢方薬は、柴朴湯(さいぼくとう)と四逆散(しぎゃくさん)です。柴朴湯(さいぼくとう)は喘息(ぜんそく)にも用いられる漢方薬で、体の免疫反応を調整し炎症を和らげます。特に、みぞおちや肋骨下部が張る・胸苦しさやのどのつかえがある方におすすめです。四逆散(しぎゃくさん)は、胸腹部の重苦しさや腹痛・胃炎・胃痛などにも使われます。ほかにも、麻杏甘石湯(まきょうかんせきとう)・小青竜湯(しょうせいりゅうとう)などが挙げられるでしょう。

5-2.効果について

漢方薬の効果は症状・体質に合っているかどうかが大きなポイントです。きちんと合っている漢方薬を服用すれば、自然と効果も現れ始めます。しかし、ゆっくりと効果が現れるため、実感できるまで時間がかかるでしょう。辛抱強く長く飲み続けることも大切です。

5-3.市販の漢方薬について

漢方薬は近くのドラッグストアや薬局でも手に入れることができます。気軽に購入できますが、自分の体質・症状に合っているかどうか判断できません。実際に、「市販の漢方薬を飲み続けたけど効果がなかった」という方も多いのです。そのため、市販の漢方薬はおすすめできません。

6.気管支炎改善の漢方薬の飲み方・もらい方

気管支炎に効く漢方薬を飲むためには、体質や症状に合ったものを選ばなければなりません。効果を実感するためにも飲み方ともらい方について把握しておきましょう。

6-1.漢方薬局への相談が必要

漢方に詳しくなければ、自分に合っている漢方薬かどうかわかりませんよね。まずは、漢方薬局に相談してください。漢方薬局は漢方の専門的な知識を持っています。相談者の症状や日ごろの生活・体調などを聞いて、適切な漢方薬をセレクトしてくれるのです。また、中には漢方薬の服用方法などをきちんと説明している漢方薬局もあります。

6-2.注意点

漢方薬は1度飲めば効果が現れるものではありません。何度もお伝えしますが、地道に飲み続けることで少しずつ体質が改善されていき、症状が和らぐものです。医療薬品と同じ即効性は期待できません。毎日飲み続けることが大切なポイントです。

6-3.漢方薬局の選び方のポイント

どの漢方薬局に相談すればいいのか迷ったときは、以下のポイントに注目してみてください。

  • 親身になって相談にのってくれるか
  • 見積もりが明確になっているか
  • 漢方について詳しい知識と豊富な経験を持っているか
  • 口コミ・評判がいいか
  • 漢方薬だけでなく生活習慣の改善や健康的な体づくりへのアドバイスをしているか

6-4.相談窓口

漢方薬局の「医心動薬局」では無料相談を受けつけています。漢方についての相談はもちろんのこと、病気・健康などの悩みなどお気軽にご相談ください。直接お店に来ていただくことも可能ですが、メール・電話での相談も可能です。

7.気管支炎と漢方にかんしてよくある質問

気管支炎と漢方にかんしてよくある質問を5つピックアップしてみました。

7-1.簡単にできるセルフケアとは?

気管支が乾燥しないように加湿をする・ハウスダストを防ぐためにキレイに掃除する・栄養のある食べものをとるなど、自分でできるケアはたくさんあります。食事と一緒に飲むことが多い緑茶は、体内の中で殺菌作用を高める働きがあるのでおすすめです。

7-2.気管支炎はうつるのか?

「気管支炎は人から人へうつる」という話は事実です。気管支炎自体がうつることはありませんが、原因となるウイルスや菌が咳(せき)によって、周囲にうつる可能性があります。人へ感染させないためにもマスクをしてください。

7-3.漢方薬とほかの薬を同時に服用してもいいのか?

持病の薬など服用している方は、漢方薬を飲む前に担当の医師や漢方薬局に相談してください。薬の種類によっては飲み合わせが悪いものもあります。きちんと確認して服用したほうが安心です。

7-4.高齢者の気管支炎におすすめの漢方薬が知りたい

体力や免疫力が落ちている高齢者は漢方薬選びも慎重に行わなければなりません。そこで、おすすめしたいのが麦門冬湯(ばくもんどうとう)・滋陰降火湯(じいんこうかとう)で、どちらも気管支を潤して炎症を抑えることができます。

まとめ

いかがでしたか? 気管支炎は気管支に炎症が起きる、呼吸器疾患の1つです。咳(せき)や痰(たん)が止まらなくなり、うまく呼吸ができなくなります。症状が悪化すると、肺炎や肺性心など命にかかわる病気に進展する可能性もあるので、できるだけ早めに対策を立てなければなりません。気管支炎の原因のおよそ9割がウイルス・菌などの感染です。感染しないためにも、日ごろの生活を規則正しく過ごしていきましょう。また、体質改善のために漢方薬を利用するのも方法の1つです。事前に知識を得ておけば、自分の症状や体質に合った漢方薬が服用できます。気管支炎の症状も自然と緩和できるでしょう。