肥満に効果的な漢方薬とは? 脂肪燃焼・体質改善のポイントについて


「ダイエットに励んでもなかなか痩せない」「肥満体質から抜け出せない」など、肥満で悩んでいる方は多いでしょう。肥満人口は年々増加しており、社会問題になっています。肥満を放置すると、糖尿病や高血圧・脂質異常症などのリスクも高まるのです。なるべく早く肥満体型から抜け出さなければなりません。そこで、注目されているのが漢方薬です。これから、肥満の基礎知識・漢方との関係・漢方薬の効果・飲み方やもらい方について詳しく説明します。

  1. 肥満の基礎知識
  2. 肥満と漢方について
  3. 肥満治療の漢方薬について
  4. 漢方薬を手に入れるには?
  5. 肥満と漢方に関するよくある質問

この記事を読むことで、肥満の悩み抜け出すための情報と漢方薬の効果や正しい服用法について知ることができます。漢方で肥満を改善したい方は必見です。

1.肥満の基礎知識

肥満を解消するためには、主な原因・肥満の影響など基礎知識を把握することが大切です。詳しく見ていきましょう。

1-1.肥満とは

一般的に、正常な状態に比べて体重が多い状態のことを肥満といいます。体重による診断では、BMI(ボディマス指数)が用いられているのです。BMIの計算式は、体重(キログラム)÷〔身長(メートル)×身長(メートル)〕で、日本肥満学会基準のBMIでは以下の通りになっています。

  • 18.5以内:低体重
  • 18.5以上~25.0以内:普通体重
  • 25.0以上~30.0以内:肥満1度
  • 30.0以上~35.0以内:肥満2度
  • 35.0以上~40.0以内:肥満3度
  • 40.0以上~:肥満4度

また、体脂肪率は男性15~19%、女性20~25%が適正数値です。これを下まわるとやせ型で、上まわると肥満と診断されます。

1-2.肥満になる主な原因

肥満の原因はさまざまですが、食べすぎや食生活の乱れがよく見られます。肥満は体脂肪が過剰に蓄積された状態であり、脂肪が蓄積される原因はさまざまです。たとえば、甘いものや油もの、コンビニ弁当やレトルト食品など高カロリーの食べものが挙げられます。また、ストレス・運動不足も原因の1つです。不規則な生活は太りやすい体質を生み出します。

1-3.肥満の影響について

肥満による悪影響は計り知れません。最も怖いといわれているのが、糖尿病などの発症リスクが高まることです。日本人は血糖値を下げるインスリンの分泌能力が低いため、BMI25以上辺りから糖尿病のリスクが高まるといわれています。また、脂質異常症・高血圧・動脈硬化・脳梗塞・脳出血・心臓病などの病気も発症しやすいといわれているのです。

1-4.一般的な改善方法は?

食生活の見直しや適度な運動が一般的な改善方法です。肥満の主な原因は、生活習慣や食生活の乱れとなっています。そのため、生活を改善することが大切です。特に、食生活は脂肪の蓄積を抑える大切なポイントになります。1日3食を規則正しく食べ、栄養バランスの整ったメニューを心がけることが大切です。そして、ジョギングやウォーキングなど、私生活に有酸素運動を取り入れていきましょう。運動は脂肪を燃焼させる効果的な方法です。

2.肥満と漢方について

もともと、脂肪が蓄積しやすい体質の方はすぐに太ってしまう傾向があります。体質の改善に力を貸してくれるのが「漢方」です。そこで、漢方から見た肥満やメリット・デメリット、向いている人などについて詳しく説明します。

2-1.漢方から見た肥満

漢方において、肥満は実証タイプと虚証タイプの2つにわけることができます。それぞれの特徴や「証」について詳しく見ていきましょう。

2-1-1.漢方薬と「証」について

漢方にとって「証」は最も重要な役割を果たすものです。証とは、その人の体格・体質・心理状態・体力などのことで、それぞれの状態をきちんと見ながら適切な漢方薬を選んでいきます。そのため、証は人によって異なるのです。主に、陰証と陽証、表証と裏証、寒証と熱証などさまざまな証があります。

2-1-2.「証」タイプ別の肥満について

肥満で考えられる証は、虚証と実証にわけることができます。それぞれの特徴について以下にまとめてみました。

  • 虚証タイプ:顔色が悪い虚弱体質。水太りタイプのぽっちゃり型が多い。体液(血)の過剰によるむくみを伴うことが多く、新陳代謝が悪くなって老廃物や毒素がたまりやすい人。冷え性・むくみ・息切れ・動悸(どうき)などの症状が見られる
     
  • 実証タイプ:固太りのがっしり型。食べすぎによるカロリー過剰摂取で体内の脂肪分が増える。体質的に脂肪が蓄積しやすい。疲労感や倦怠感がなく、食欲旺盛で活発的。暑がり・便秘がち・血圧が高いなどの特徴がある

2-1-3.セルフチェック法

自分がどんな「証」なのか、チェックする方法があります。以下の項目に当てはまる数をかぞえてみてください。

チェック項目A

  • 華奢(きゃしゃ)な体型
  • 細くて小さい声
  • ちょっと動いただけですぐ疲れる
  • 元気はあまりない
  • 胃腸が弱い
  • 食欲が少ない
  • 爪に筋や波がある

チェック項目B

  • 筋肉質でがっしりしている体型
  • 大きくしっかりしている声
  • ちょっと動いてもまったく疲れない
  • 元気はありあまっている
  • 胃腸は丈夫なほう
  • 食欲がある
  • 爪はピンク色でなめらか

チェック項目Aのほうが当てはまる場合は虚証、チェック項目Bの場合は実証となります。

2-2.漢方治療のメリット・デメリット

漢方治療の大きなメリットは、体に負担をかけずに体質改善ができることです。化学薬品を使用した薬は、刺激が強く、体に大きな負担をかけてしまいます。また、頭痛や吐き気などの副作用の心配もあるためなかなか手を出しにくい方は多いはずです。漢方薬は生薬という自然由来のものを組み合わせているので副作用が少ない特徴があります。しかし、最低でも3か月以上飲み続けなければ効果が実感できない点がデメリットです。長く飲み続けるからことで効果が現れます。

2-3.向いている人とは

ストレスを感じている・何度もダイエットに失敗している・太りやすい体質・冷え性などの特徴が当てはまる方におすすめです。漢方薬は人間に備わっている治癒能力を引き出す・自律神経やホルモンのバランスを整える・血流をよくする、といった効果が期待できます。

2-4.注意点

漢方薬は長期的に飲み続けることで効果を発揮しますが、体質に合わない場合は効果が現れないこともあります。3か月以上飲み続けても効果が実感できない場合は体質に合っていないのかもしれません。漢方薬の効果を引き出すには、自分の体質や症状に合っているかどうかが大切です。

3.肥満治療の漢方薬について

それでは、肥満治療に効果的な漢方薬とは、一体どのようなものなのでしょうか。種類や成分、効果をあげるポイントなどについて詳しく説明します。

3-1.肥満解消効果のある漢方薬とは

肥満解消に使われる漢方薬を4つ、それぞれの特徴について以下にまとめてみました。

  • 防風通聖散(ぼうふうつうしょうさん)
    実証タイプ向き。熱を排除し代謝を活性化させて脂肪の分解・燃焼を促す。
     
  • 大柴胡湯(だいさいことう)
    実証タイプ向き。脂質代謝を助け、体の熱を取りのぞき食欲を抑える。
     
  • 防己黄耆湯(ぼういおうぎとう)
    虚証タイプ向き。消火器を温め、たまった水分を排出する。
     
  • 桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)
    新陳代謝を活性化させ、血液循環を促す。

3-2.成分

生薬を複数組み合わせてできるのが漢方薬です。脂肪解消に効果的な生薬・成分は、主に5つの種類に大きくわけることができます。

  • 発汗を促し体熱を発散させる生薬
    防風・麻黄・薄荷・生姜(しょうきょう)・荊芥など
     
  • 炎症を抑えて体熱をとる生薬
    山梔子(くちなし)・石膏(せっこう)・桔梗(ききょう)・甘草など
     
  • 新陳代謝を促す生薬
    川きゅう・芍薬・当帰など
     
  • 利尿作用で余熱を冷ます生薬
    滑石・白朮(びゃくじゅつ)など
     
  • 便通を整え余熱を冷ます生薬
    芒硝・大黄など

3-3.効果について

肥満治療における漢方薬は、食事療法・運動療法と併用することで効果が期待できます。次項の【3-4.効果をあげるポイント】で詳しく説明しますが、基盤となる生活が不規則になっていては、漢方薬を飲んでも効果が現れないでしょう。

3-4.効果をあげるポイント

漢方薬を飲んでいても生活習慣が乱れていては、有効成分がきちんと体内に吸収できなくなります。昼夜逆転生活や不規則な生活習慣、栄養が偏った食事など生活が荒れている方は改善する努力をしてください。肥満の原因である生活習慣病は、ほとんどが生活の乱れからきているものです。漢方の効果をあげ、肥満を改善するためにも日々の生活が大切になります。

3-5.注意点

漢方薬は医薬品に比べ副作用の心配は少ないのですが、決してゼロというわけでもありません。体質に合わない漢方薬を飲むと、吐き気・めまい・頭痛・イライラという副作用が現れることもあります。また、持病などで飲んでいる薬との飲み合わせも考えることが大切です。自分の判断で漢方薬を飲まないように気をつけてください。

4.漢方薬を手に入れるには?

漢方薬を入手する流れについて、解説します。漢方薬局の選び方などについて詳しく説明しますので、参考にしてください。

4-1.漢方薬局への相談が必要

漢方薬は近くのドラッグストアや薬局でも手に入れることができます。しかし、自分に合っているかどうか、知識のない人が選ぶのは非常に危険です。副作用が出てくる恐れもあるため、漢方薬局に相談してください。その人の症状や体質を聞き、適切な漢方薬を選んでくれます。自分で選ぶよりも安心して飲み続けることができるでしょう。

4-2.相談する前にすべきこと

漢方薬局は症状や体質を具体的に聞くことでその人の体質を理解し、ぴったり合った漢方薬を選びます。そのため、相談する際は具体的に自分の症状・体質・服用している薬などを伝えてください。また、【2-1-3.セルフチェック法】で説明した通り、自分で体質を理解することも大切です。また、日ごろどのような生活を送っているのかもしっかり伝えましょう。

4-3.漢方薬局の選び方のポイント

どこの漢方薬局に相談すればいいのか、悩んでいる方は多いでしょう。そんなときは、以下のポイントに注目してください。

  • 丁寧に相談にのってくれるか
  • 相談方法が充実しているか
  • 漢方薬にかんする知識と豊富な経験を持っているか
  • 無料相談を行っているか
  • 漢方薬の飲み方だけでなく、生活・食事の指導も行っているか

4-4.相談窓口

医心堂薬局では、メール・電話・来店にて無料相談を受けつけています。漢方に関するお悩みはもちろんのこと、体質や脂肪燃焼などさまざまな相談にも対応しておりますので、ぜひ1度ご相談ください。

5.肥満と漢方に関するよくある質問

ここでは、肥満と漢方に関するよくある質問を5つピックアップしてみました。

Q.肥満解消に効果的な食事・栄養素とは?
A.野菜や果物に多く含まれている食物繊維や胃腸を整える乳酸菌がおすすめです。また、実証タイプの人はハブ茶・緑豆・菊花など体を冷ますもの、血行と代謝を促進させるトマト・しそ・海藻類などがいいでしょう。虚証タイプの人はカボチャ・なつめ・ニンジン・鶏肉などで胃腸を丈夫にし、セロリなどの野菜で水分代謝をあげてください。

Q.肥満解消でやってはいけないこととは?
A.若い女性に多いのが無理のあるダイエットです。最もいけないことが食事制限をすることで、1日1食だけ、または何も食べないといったダイエットは絶対にやめてください。食べなければやせるのではなく、1日3食栄養のあるご飯を食べることで代謝を促し、脂肪が燃焼できます。

Q.漢方薬にはどんな形状があるのか?
A.一般的な漢方薬といえば、生薬をじっくりと煮出す煎じ薬です。ほかにも、粉末にしたものを丸めた丸薬、粉末にした散剤、エキスを濃縮し顆粒(かりゅう)状にしたエキス製剤、エキスを濃縮して固めた錠剤などがあります。自分が飲みやすい形状を選ぶといいでしょう。

Q.複数の漢方薬を同時に服用してもいいのか?
A.漢方薬は体質や症状を診断してから処方されるもので、同時に飲んではいけない生薬の組み合わせ・飲み方のルールが決まっています。そのため、市販の漢方薬を同時に複数飲むことは避けたほうがいいでしょう。同時に飲みたい場合は、必ず漢方薬局に相談してください。

Q.漢方薬に向いていない人とは?
A.漢方薬の効き目は穏やかですが、服用後に気持ちが悪くなるなど不快感を訴える方もいます。漢方薬を飲んで体調不良になる・胃腸障害がある方は見直したほうがいいでしょう。漢方薬が合っていないか、または飲み方が間違っている可能性もあります。

まとめ

いかがでしたか? 肥満は正常な状態に比べて脂肪が蓄積されている状態です。ほとんどの方が食生活・生活習慣の乱れが原因で肥満になっています。肥満を解消するためには、まず生活習慣を見直さなければなりません。また、ダイエットをしてもすぐにリバウンドする・太りやすい人などは体質改善が必要です。体質改善を目的としている漢方薬を利用するのも方法の1つになります。体質と症状に合った漢方薬を選ぶためにも、1度漢方薬局に相談してみてください。