不育症について知りたい方へ〜症状・原因・治療など5つのポイント〜


妊娠はするけれども、流産や死産などを繰り返し、赤ちゃんを持つことができないケースを「不育症」といいます。原因はさまざまですが、現在では専門的な検査や治療により、80%ほどの人が出産までたどり着いていることがわかりました。ここでは、不育症でお悩みの方に向け、不育症の基礎知識・症状・原因・治療などをご紹介します。また、不妊症や不育症を改善に導く漢方についてもご案内しましょう。

  1. 不育症の基礎知識
  2. 不育症の症状と原因
  3. 不育症の治療について
  4. 不育症と漢方について
  5. 不育症〜よくある質問〜

この記事を読んでいただければ、不育症についてのお悩みを改善する方法がおわかりいただけるかと思います。ぜひお役立てください。

1.不育症の基礎知識

不育症について知るために、まず基礎知識を学びましょう。

1-1.不育症とは

「不育症」と「不妊症」を同じものだと認識しがちですが、両者は異なるものです。不妊症は、結婚してから2年以上たっているご夫婦が、避妊をしていないのに赤ちゃんに恵まれない場合を指します。そして、「不育症」とは、妊娠はするものの、流産や死産を繰り返してしまい、赤ちゃんを得ることができないケースを指すのです。また、流産を3回以上繰り返すケースを「習慣流産」といいます。この場合も、不育症として検査や治療を行う病院は多いようです。

1-2.なりやすい人とは

不育症の原因にはいろいろなものがあります。人によって、原因が1つのこともあれば複数の原因が重なっていることもあり、特に原因が見つからないケースもあるのです。原因にかんしては後の項で詳しくご紹介しましょう。

また、年齢別の不育症率を見ると、35〜39歳女性で36.5%、30〜34歳女性で33.8%、25〜29歳で14.4%となっています。

※平成24年 「反復・習慣流産(いわゆる「不育症」)の相談タイプマニュアル」厚生労働省HPより

1-3.不妊症との関係

不妊症治療を受けていた人が妊娠した後、赤ちゃんを流産してしまうという「不妊症と不育症をあわせ持っている人」は少なくありません。厚生労働省科学研究班によると、正確な値ではないものの、不育症の1〜3割ほどの人が不妊症であったという報告もあります。

2.不育症の症状と原因

不育症の症状や原因について、ご説明しましょう。

2-1.不育症の症状

「1-1.不育症とは」でご説明したように、妊娠はするものの、「流産や死産により出産まで到達できなかった」ことを何度か繰り返すのが不育症です。一般的には、化学流産(エコー検査で胎のうが確認できる前の流産)は含めません。

2-2.不育症の原因

  • 染色体の異常:夫婦のいずれかに染色体の構造的な異常がある場合など
  • 子宮形態異常:子宮の形状に異常があると、赤ちゃんに栄養がきちんと行き渡らなくなり流産しやすくなる
  • 内分泌異常:黄体機能・プロラクチン・甲状腺ホルモンなどホルモン分泌に異常がある場合など
  • 凝固因子異常:血液の中の凝固因子に異常があると、胎盤に血栓ができ、赤ちゃんに十分な栄養を運ぶことが難しくなる
  • 抗リン脂質抗体:「自己免疫異常」の1つで、動・静脈などに血栓ができやすい状態になる
  • 拒絶免疫異常:「妊娠を維持するメカニズム」がうまくいかないと、父親由来の組織(受精卵の半分に含まれている)を異物と認識し拒絶してしまう
  • ストレス:強いストレスを受けると血管が収縮し血流がおとろえ、ホルモンの分泌や拒絶免疫系に影響を及ぼし、体調を崩してしまう

このように、原因はさまざまで、1つに特定することはできません。いくつか原因が重なり、精神的なストレスが影響を及ぼすこともあります。

3.不育症の治療について

不育症の治療にはどのような方法があるのでしょうか。

3-1.病院へ行ったほうがよい場合

以下のケースが当てはまる場合は、病院に行き、検査を受けることをおすすめします。

  • 初期流産(10週未満)を3回以上連続して起こした
  • 10週以上の子宮内胎児死亡(原因不明で)が1回以上あった
  • 34週未満の、重症妊娠高血圧諸症症候群や子癇(しかん)発作が1回以上あった
  • 胎児胎盤機能不全に関連した早産を経験した

3-2.検査方法

基本的に、不育症の治療は「原因を見つけてそれを予防する」という「予防医療」がベースとなります。原因を探すための最初の検査は以下が一般的です。

  • 甲状腺機能検査
  • 卵巣機能検査
  • リウマチ検査
  • ウイルス抗体価測定(サイトメガロ・風疹(ふうしん)・単純ヘルペス1・2・帯状ヘルペス・トキソプラズマ・マイコプラズマ・クラミジア)
  • 細菌学的検査(子宮膣部細菌培養)

上記の検査はすべて保険対応です。さらに、検査結果をもとにして、より原因を特定する特殊検査をする場合もあります。この検査に保険は効きません。ご夫婦で受けるので料金は倍になります。特殊検査の例をご紹介しましょう。

  • NK細胞活性
  • 抗リン脂質抗体検査(カルジオリピン IgG抗体)
  • カルジオリピン IgM抗体
  • 抗PE抗体 IgG抗体
  • 抗PE抗体 IgM抗体
  • XII因子
  • プロテインC
  • プロテインS
  • ループスアンチコアグラント
  • 空腹時血糖検査

また、女性の場合は必要に応じて、子宮内膜検査や月経血結核菌培養検査などを行います。検査は病院やクリニックによっても異なるので詳しくはご確認ください。

3-3.治療方法

不育症の治療は、検査結果で見つかった原因(リスク因子)に対しての治療を行います。

  • 低用量アスピリン療法:胎盤にできる血栓を防ぐために低用量アスピリンを服用する
  • ヘパリン療法:血栓を防ぐ作用があるヘパリンを使う。低用量アスピリン療法と併用すると高い効果が得られる
  • 内分泌(ホルモン)療法

 

4.不育症と漢方について

不育症を改善するためには、西洋医学だけではなく「漢方」という選択肢があります。どのようなものがあるのでしょうか。

4-1.漢方医学の考え方

基本的に、西洋医学(現代医学)では体を小さく分けて考え「病巣のある部分を直接治療」します。それに対して、漢方医学では「体は1つのもの」と考え、病巣だけを治療するのではなく、体全体を改善しながら本来の力を取り戻し、病気を改善に導くのです。そして、「病気は病原菌だけが引き起こすもの」だとは考えません。不摂生など悪い生活習慣が原因で、体内にある5つの内臓(※)の働きや気の巡り(めぐり)がおとろえることも大きく関係すると考えるのです。

※5つの内臓:肝・心・脾・肺・腎

4-2.不妊治療における漢方のメリットとは

漢方では、不妊に悩んでいる人のホルモンバランスを改善して、子宮の状態を整えます。また、基礎体力を高めることで、卵子やホルモン、子宮内膜の状態をアップして「妊娠できる母体」作りをサポートするのです。さらに、女性にありがちな「冷え」を改善して受精卵が育ちやすい体を作ります。流産を繰り返す人や、妊娠中に体調を崩しやすい人には「安胎薬(あんたいやく)」という漢方を処方することもあるのです。漢方は、その人の体調や病気の経緯などに合わせてオーダーメイドで処方します。それも、西洋医学の薬との大きな違いと言えるでしょう。

4-3.効果が考えられる漢方薬紹介

一般的に、不妊症に効果があると考えられている漢方には以下のようなものがあります。

  • 婦宝当帰膠(フホウトウキコウ)
  • 当帰芍薬散(トウキシャクヤクサン)
  • 温経湯(ウンケイトウ)
  • 加味逍遥散(カミショウヨウサン)
  • 桂枝茯苓丸(ケイシブクリョウガン)
  • 補中益気湯(ホチュウエッキトウ)
  • 芎帰調血飲第一加減 (キュウキチョウケツインダイイチカゲン)

それぞれ詳しい効果・効能などの違いはありますが、血行をアップして冷えを改善したり生理を整えたりする働きは共通しています。

4-4.どこで漢方薬を買うか?

漢方薬はどこで購入すればいいのでしょうか。もちろん、インターネットやドラッグストアでも販売しています。けれども、基本的に漢方は、その人の体調や体質、病気の履歴や悩みなどに合わせて処方するものです。不妊症や不育症で悩んでいる人は、きちんと漢方薬局に自分の症状などを相談してから購入するほうがおすすめでしょう。

医心堂薬局では、お客さまとの話し合いを重視します。その上で体質・症状・原因を究明し、お客さまに合った漢方を処方しその効果を上げるための生活改善も行っているのです。相談は無料ですので、お悩みを抱えている方はぜひお気軽にご相談ください。

5.不育症〜よくある質問〜

不育症にかんするよくある質問をご紹介しましょう。

5-1.不妊症や不育症が心配

Q:40歳の女性です。来年結婚するのですが、年齢的に不妊症や不育症を心配しています。事前に病院で検査してもらったほうがいいでしょうか。

A:基本的には、結婚して1〜2年は自然妊娠を期待して経緯を見るほうがおすすめです。ただし、自分の生理の状態や体調の変化などはチェックしておきましょう。また、妊娠に悪影響を与える「冷え」には気をつけ、冷え性でしたら体質改善を行ってください。

5-2.精神的なストレスと不育症の関係

Q:数年前に1度流産をしてから、夫との関係がギクシャクしています。仕事でもストレスを抱えているので、また妊娠しても流産するのでは……と心配です。

A:精神的なストレスは、体や妊娠にいい影響を与えません。また、ストレスは免疫力をつかさどる細胞にも悪影響を及ぼすのです。夫と話し合いの機会を持つ、趣味などでストレスを解消するなどいろいろ試してみましょう。

5-3.不育症外来について

Q:不育症外来の問診ではどのようなことを聞かれますか。また、夫と一緒に行ったほうがいいでしょうか。

A:問診のときには、以下のようなことを聞かれます。

  • 過去の妊娠・分べんの経過
  • 生理の状態
  • 病気歴
  • 家族構成
  • 服用してきた薬剤
  • 飲酒や喫煙

不妊症外来は、パートナーと行くのがベストです。不妊・不育症は女性だけの問題ではありません。ぜひ2人で訪れてください。

5-4.漢方の飲み方について

Q:不妊症の改善のために漢方を飲みたいと思います。初めてなのですが、毎日煎(せん)じなければいけませんか。

A:医心堂薬局では、お客さまが飲みやすいように大がまで煎(せん)じてから「1パック1回分」にしてお渡しします。自宅で煎(せん)じる必要がないので簡単に飲むことができるでしょう。

5-5.不妊症治療の漢方について

Q:不妊症を改善するための漢方は、女性だけが飲めばいいのでしょうか。

A:不妊症の原因は女性だけではなく、男性側にもあるケースが少なくありません。医心堂薬局ではご夫婦両方の体に合った漢方をおすすめしています。無料相談を受けつけておりますのでお気軽にご利用ください。

6.まとめ

いかがでしたでしょうか。不育症の基礎知識や症状・原因・治療などについてご紹介しました。不育症でお悩みの人の正確な数は明らかではありません。不育症はめずらしいことではないと言われています。けれども、「不育症でも80%以上の人が出産することができる」とされているので、お悩みの人は、まずは病院で検査を受けたり相談したりしてみましょう。また、「漢方」で体質を改善することも大切です。医心堂では、20年以上さまざまな方の「子宝相談」にたずさわっています。お医者様にかかりながら漢方を服用している方も多いのです。相談は無料で行っていますので、ぜひお気軽にご利用ください。