糖尿病に効果的な漢方薬はあるの? 漢方薬だけで症状は改善可能?


糖尿病とは、インスリンの低下によって高血糖状態が続く病気です。進行すると神経障害や腎障害が起こり、失明したり人工透析が必要になったりします。糖尿病の治療は食事療法や薬物治療が中心ですが、漢方薬を治療に使いたいという人もいるでしょう。
そこで、今回は糖尿病に効果のある漢方薬や使用方法、さらに自分に合った漢方薬の購入方法をご紹介します。

  1. 糖尿病の基礎知識
  2. 漢方薬を用いた糖尿病治療について
  3. 漢方薬の購入方法や使用方法
  4. 漢方薬や糖尿病に関するよくある質問
  5. おわりに

この記事を読めば、糖尿病のどのような症状に漢方薬が有効なのか、よく分かるでしょう。興味がある人は、ぜひ読んでみてくださいね。

1.糖尿病の基礎知識

はじめに、糖尿病とはどのような病気かということを解説します。なぜ、予防が大切なのでしょうか?

1-1.糖尿病はどのような病気?

糖尿病とは、すい臓から出るインスリンが十分に作用しなくなり、食物から摂取したブドウ糖が有効に使われず、血糖値の高い状態が続く病気です。初期症状はほとんどありませんが、進行すると異様なのどの渇きやだるさ、眠気・体重減少などの症状が現れます。現在、日本には約300万人の患者がいると言われており、厚生労働省が予防対策に力を入れている状態です。

1-2.糖尿病の種類

糖尿病には1型と2型があり、1型は何らかの原因ですい臓のインスリンを作る細胞が破壊され、インスリンが作れなくなることで発症します。子どもや若い年代で発症するケースが多く、インスリン注射を続けなければ命に関わる病気です。本人の生活習慣などは全く関係ありません。
2型糖尿病は、食生活の乱れなどによってインスリンを作る機能が低下して発症します。中高年になると発症するケースが多いのですが、若い年代でも暴飲暴食を長期間続けていると発症することもあるでしょう。日本人の糖尿病患者のうち、90%が2型糖尿病です。

1-3.糖尿病の怖さ

前述したように、糖尿病は初期症状がほとんどありません。ですから、健康診断などで定期的に血糖値を検査していない限り、ある程度症状が進まないと発見しにくいのです。また、糖尿病が進行すると糖尿病神経障害・糖尿病網膜症・糖尿病腎症など、さまざまな合併症が現れます。合併症が進行すると失明したり、人工透析が必要になったりして、日常生活に大きな支障が出るのです。

1-4.糖尿病の治療方法

現在のところ、一度発症した糖尿病を完治させることはできません。ですから、投薬や生活習慣の改善などで血糖値のコントロールを行い、合併症の進行を防ぐ治療が取られます。しかし、長年続けてきた食生活を改めるのは、なかなか難しいものです。特に、食べることが大好きな人が食事制限を行うと、大変なストレスを感じます。入院して食生活の改善を試みる治療を行っている病院もありますが、その効果は十分にあるとは言えません。

1-5.糖尿病の現状

医学の進歩により、糖尿病を発症してもすぐに命に関わる状態になることは少なくなりました。糖尿病患者の寿命は、以前と比べて10年は伸びたという報告もあります。しかし、健康な人と変わらない生活を送っている患者の数は少ないでしょう。厚生労働省は糖尿病の予防対策に力を入れています。それでも、糖尿病患者は増え続けており、2020年には320万人まで患者数が増えるのではないかという意見もあるのです。

2.漢方薬を用いた糖尿病治療について

この項では、漢方薬の基礎知識や、糖尿病治療に使用される漢方薬について解説します。漢方薬で糖尿病の症状は改善できるのでしょうか?

2-1.漢方薬の基礎知識

漢方薬とは、草木の葉・根・茎や動物・鉱物を原料とした生薬を調合して作る薬です。東洋医学では、気(生命エネルギーや神経系統)・血(血液)・水(血液以外の体液)が規則正しく体内を巡って健康を保っていると考えられています。東洋医学における病気とは、この3つのバランスが崩れてしまい、量が多すぎたり少なすぎたり、流れが滞っていたりする状態です。そこで、漢方薬を使い、乱れた気・血・水の流れを整えます。
また、漢方薬は「冷え性」「体力不足」「イライラ」といった病気未満の症状の改善にも効果が期待できるので、体調改善のためにも盛んに利用されているのです。

2-2.漢方薬のメリットとデメリット

漢方薬は自然の生薬を利用しているため、副作用が出にくく効き目が穏やかです。そのため、長期間服用しても内臓に負担がかかることが少なく、幅広い年代で利用できます。その反面、即効性は期待できません。激しい痛みがあり今すぐそれをやわらげたいという場合などは、病院で処方される薬の方が適しています。

2-3.漢方薬で糖尿病の症状は改善できるのか?

糖尿病の治療は、薬で血糖値や血圧を管理することが重要です。残念ながら、血圧を的確にコントロールしたり血糖値を下げる効果のある漢方薬はありません。ですから、漢方薬だけで糖尿病の症状を改善することは不可能です。しかし、漢方薬は糖尿病で起こる合併症の症状を改善する効果は期待できます。

2-4.漢方薬で症状の改善が期待できる症状

漢方薬では、糖尿病合併症の中でも、しびれや脱力感・夜間頻尿などの神経症状を改善させる効果が高いと言われています。また、自律神経の乱れなどを改善する効果も期待できるでしょう。糖尿病は、血糖値が安定すれば症状は出なくなると言われていますが、患者さんの中には血糖値が安定しても前述したような神経症状が出るとい人もいます。そのような人にも、漢方薬は効果的です。

2-5.糖尿病の治療に用いられる漢方薬とは?

漢方薬にはたくさんの種類がありますが、糖尿病の治療に用いられるのは、牛車腎気丸(ごしゃじんきがん)や白虎加人参湯(びゃっこかにんじんとう)などが一般的です。牛車腎気丸は頻尿や手足のしびれ、虚脱感などに、白虎加人参湯はのどの渇きに効果があります。このほか、症状に合わせてほかの漢方薬が処方されることもあるでしょう。

3.漢方薬の購入方法や使用方法

この項では、漢方薬の購入方法や使用方法、使用する際の注意点などを解説します。ぜひ、参考にしてください。

3-1.漢方薬を治療に取り入れたいと思ったら

漢方薬を糖尿病の治療に取り入れたい場合は、まず、かかりつけ医に相談してください。漢方薬は副作用がないというイメージがありますが、薬の飲み合わせなどによっては副作用が出ることもあります。漢方薬はドラッグストアでも購入できますが、インターネットなどを見て、「この漢方薬が糖尿病に効果があるらしいから」と、独断で判断して使用しないようにしましょう。

3-2.病院で処方される漢方薬について

現在は、漢方薬を積極的に使用する医師も増えています。患者さんが「漢方薬を使ってみたい」と言った場合は、病院薬局で処方をしてくれるところもあるでしょう。このような漢方薬は、万人に効果が出やすいように調合されたものです。ですから、人によっては効果が実感しにくいということもあるでしょう。また、漢方薬は最低でも1か月は飲み続けないと効果が出ません。医師の指示にしたがって飲み続けてください。

3-3.漢方薬局を利用する方法

漢方薬局とは、漢方薬の調合と販売を専門とする薬局です。漢方薬に詳しい薬剤師が常駐しており、利用者の症状を聞いて、その人に合った漢方薬を処方してくれます。病院で処方される漢方を飲み続けたが、いまひとつ効果が実感できないという場合は、漢方薬局を利用してみましょう。現在は、ホームページを開設したり、相談窓口を設けたりして初めての人でも相談しやすい薬局が増えています。インターネットを利用して、近場の薬局を検索してみましょう。

3-4.漢方薬の処方までの流れ

漢方薬局を初めて利用する場合は、必ずお薬手帳を持参してください。そうすれば、服用している薬が薬剤師にも一目で分かります。薬局では、体調のことや改善したい症状などを薬剤師が尋ね、舌や脈の状態を診てから調合をするのが一般的です。自分に合った漢方薬を処方するために必要なことなので、正確に答えましょう。

医心堂薬局でも、漢方薬に関するご相談を随時受付中です。お気軽にご相談ください。

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3-5.糖尿病の予防にも漢方薬

漢方薬は、予防にも効果が期待できます。「このままでは、糖尿病になる恐れがあります」と医師から食生活の改善などをすすめられた場合、漢方薬で症状の改善が期待できるでしょう。ただし、漢方薬を服用したからといって、すぐに血圧が正常値に戻るということはありません。血圧が高いと指摘されて病院で薬を処方されている場合は、医師と相談して、併せて服用をしてみてください。

3-6.注意点

糖尿病は服薬と併せて、食生活の改善が大切です。漢方薬を飲んでいるからと、健康的な人と同じように好きなだけ飲んだり食べたりしては、症状は改善できません。現在は糖尿病食の宅配食サービスもありますので、料理ができない人は利用してみるといいでしょう。
なお、漢方薬は乾いていて清潔な場所に保管し、1か月分ならば1か月で使いきってください。また、個人に合わせて調合された漢方薬は、その人以外は使えません。同じ病気の人でも共有はできないので注意してください。

4.漢方薬や糖尿病に関するよくある質問

Q.漢方薬は、子どもでも使用することができますか?
A.はい。大丈夫です。医師や薬剤師に相談して体に合った量を調剤してもらってください。

Q.漢方薬とサプリメントは違うのですか?
A.全く違います。漢方薬はれっきとした薬です。ですから、薬剤師しか調剤や販売をすることはできません。サプリメントは体に足りない栄養素を補うもので、ビタミンやミネラル等の錠剤です。

Q.漢方薬を服用したら、食べてはいけない食品などはありますか?
A.食べてはいけない食品はほとんどありませんが、不安な場合は薬剤師に尋ねてみてください。

Q.漢方薬は通信販売で調剤をしてもらうことはできるでしょうか?
A.いいえ。調剤をする場合は店舗に行く必要があります。ただし、「自分にはどのような漢方が合っているか知りたい」と言った相談は、メールなどでも可能です。

Q.糖尿病は遺伝することはあるでしょうか?
A.糖尿病自体が遺伝することはありませんが、糖尿病を発症しやすい体質は遺伝することがあります。両親や祖父母が糖尿病だった場合は、若いうちから体調管理に気を配りましょう。

5.おわりに

いかがでしたか? 今回は糖尿病の治療に使われる漢方薬などについて解説しました。糖尿病は1度発症してしまえば、一生付き合っていかなければならない病気です。糖尿病を発症すれば、食事制限をしなければなりませんので、大きなストレスがかかる人もいるでしょう。ですから、糖尿病を発症しないように予防対策を取ることも大切です。また、糖尿病になっても生活をしっかりと管理していけば、健康な人と変わらない生活ができます。そのために、漢方薬を活用してみてください。不快な症状が改善する可能性があります。