不妊は漢方で改善できるのか? 漢方の効果と選び方を解説!


漢方薬は、妊娠しやすい体をつくるために「不妊治療」の一環として使用されています。ただし、漢方薬にもさまざまな種類があるので、体質・症状を踏まえながら適切な種類を選択しなければなりません。妊娠しやすい体づくりを漢方で行うためには、まず、漢方の基礎知識を知る必要があります。本記事では、漢方の基礎知識や不妊に使われる漢方薬・効果・相談すべき場所について解説しましょう。

  1. 漢方は不妊に効果があるのか?
  2. 漢方と病院治療との違いは?
  3. 漢方が目指す不妊改善の内容は?
  4. 不妊改善に効果がある漢方薬は?
  5. 不妊の悩みは漢方薬局へ
  6. 不妊と漢方に関してよくある質問

この記事を読むことで、不妊における漢方の正しい使い方と効果が分かります。不妊に漢方の効果があるのか、どのように効くのか知りたい方は、ぜひ参考にしてください。

1.漢方は不妊に効果があるのか?

西洋医学は症状を改善する考え方をしていますが、東洋医学は症状が現れる根本的な原因にアプローチします。基本の考えを踏まえた上で、漢方における不妊の考え方と効果をチェックしていきましょう。

1-1.漢方における不妊の考え方は?

漢方において、人の体は「気(き)」「血(けつ)」「水「(すい)」の3つで構成されていると考えられています。何かしらの不具合が現れた場合は、3つのバランスが崩れている証(あかし)とされているのです。つまり、妊娠しにくい体=不妊も、いずれかのバランスが崩れているといってもよいでしょう。特に、不妊は女性の子宮・卵巣、男性の精巣(睾丸)に異常が起きている証です。

1-2.漢方で考える不妊の原因は?

漢方の考え方でいうと、不妊の主な原因は「冷え」です。体中が冷えると、生体エネルギーの「気」が滞り、血液を表す「血」が全体に行きわたらなくなってしまいます。その結果、血液と一緒に各臓器へ届けられる栄養素も巡らなくなるのです。冷えは病気ではありませんが、人間が本来持つ機能を著しく低下させます。もともと、子宮・卵巣がある下半身は冷えやすいため、さらに機能が低下し妊娠しにくい体になるというわけです。

1-3.漢方に効果はあるのか?

正直に申しますと、漢方に必ずしも効果があるとはいえません。なぜなら、漢方は体質・症状に適した種類を選ぶことが大切で、先天的な体質を変えることはできないからです。人には生まれ持った体質と後天的につくられる体質があります。漢方は、後天的な体質を改善し、もともとの弱点を補いながら丈夫な体づくりを行うことが目的なのです。もちろん、体質・症状に見合った漢方を服用し続ければ、少しずつではありますが、妊娠しやすい体へと近づけるでしょう。

2.漢方と病院治療との違いは?

病院で行う不妊治療は、原因に応じてさまざまな方法の中から選択します。たとえば、排卵・受精の活動が弱い場合は、タイミング法・排卵誘発法・人工授精・体外受精などです。よく採用されている排卵誘発法は、内服薬や注射で卵巣を刺激し排卵を人工的に起こさせる方法となります。病院で行う不妊治療は、ホルモン剤の投与・西洋薬が基本です。

一方、漢方による不妊改善は、不妊を阻害している体質を改善するために必要な栄養を補い、不必要な熱・水分を取りのぞきます。体の弱った部分の力を引き上げるのが、漢方における不妊改善のポイントといえるでしょう。

3.漢方が目指す不妊改善の内容は?

それでは、漢方が目指す不妊改善の具体的な内容と、妊娠のための重要なポイントについて解説します。

3-1.妊娠しやすい体づくり

前述したとおり、漢方の不妊改善における目的は「妊娠しやすい体づくり」を行うことです。主な原因が「冷え」にあるので、まずは、冷えを改善するところから始めていきます。たとえば、血が体に少ない「血虚(けっきょ)タイプ」の人であれば、血を補う漢方薬を使用することになるでしょう。ほかにも、血液・リンパ液の流れが悪い「お血(おけつ)タイプ」、消化器系の働きが悪く栄養が取りこめない「気虚(ききょ)タイプ」などがあります。漢方では、体質と現れている症状からどのようなタイプか突き止め、そのタイプに見合った漢方薬を選んで体づくりを行うのです。

3-2.妊娠するために必要なこと

漢方では、漢方薬の服用だけでなく、日々の日常生活を改善することも大切な意味があると捉えています。特に、不妊の原因となっている体質を改善するには、必要な栄養を補うための食事が必要不可欠です。たとえば、甘いものや脂っこいものばかりではなく野菜・果物などを摂るなど、栄養バランスが整った食生活を心がけてください。また、しっかり睡眠を取り、毎日規則正しい生活を送ることも大切です。体の機能が弱まっているのは、食生活・日常生活の乱れが関係しているので、自分の生活を見直し改善しましょう。

4.不妊改善に効果がある漢方薬は?

では、不妊改善に効果があるとされる漢方薬には、どのような種類があるのでしょうか? 一つずつ見ていきましょう。

4-1.当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)

不妊改善で最も使用されることが多い漢方薬です。当帰芍薬散は、血が少ない「血虚タイプ」に用いられることが多く、偏食や単調な食生活・疲れ・ストレス・冷えに効果があるといわれています。月経困難症の改善、子宮筋腫女性の臨床症状などの改善も期待できるでしょう。

4-2.桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)

冷えに効果があるといわれている漢方薬です。血の流れが滞り、生理不順・生理痛がひどい場合にも使用するとよいでしょう。血が滞った「お血タイプ」に適した種類です。冷えのほかにも、ストレスを緩和する効果が期待できます。

4-3.加味逍遥散(かみしょうようさん)

体を巡る気が滞り、自律神経をうまくコントロールできない際に使用される漢方薬です。情緒不安定な気持ちを静め、不妊にも効果が期待できるといわれています。不妊でストレスを強く感じている方は、加味逍遥散を検討してみてはいかがでしょうか。

4-4.男性の不妊改善に向いている漢方薬

不妊は女性だけの問題ではありません。全体の原因の割合を見てみると、男性だけ、男女ともに原因があるとされるはそれぞれ約24%となっています。女性不妊の割合は約41%、原因不明が約11%です。ふたりの子どもを産むためには、男性も不妊改善に尽力を尽くす必要があります。
そんな男性不妊の改善に向いている漢方薬といえば、「補中益気湯(ほちゅうえっきとう)」です。性行為の際に十分な勃起ができないED(勃起障害)の改善や、精子の運動率を上げる働きがあるといわれています。補中益気湯は女性不妊にも向いているため、夫婦で一緒に服用するとよいかもしれませんね。

5.不妊の悩みは漢方薬局へ

「自分に合った漢方薬が分からない」という方は、漢方薬局への相談をおすすめします。では、漢方薬局とは、どのようなところなのか理解を深めていきましょう。

5-1.漢方薬局はどんなところ?

一言で説明すると、漢方の知識が豊富な薬局です。漢方薬専門なので、その人の体質・症状を聞いて適切な種類を選んでくれます。また、漢方薬の正しい飲み方や西洋薬との併用など、さまざまなアドバイスをもらうこともできるでしょう。漢方薬の効果は、その人の体質・症状に見合った種類を服用したときだけ実感できるものなので、専門の薬局に相談することをおすすめします。

5-2.漢方の飲み方、期間、費用は?

漢方薬は、食前または食間(食事と食事の間)に服用するのが基本的な飲み方です。おなかが空っぽの状態になっているときに服用するからこそ、漢方の成分が体内に吸収されます。

また、服用期間は1か月~が目安となります。西洋薬と異なり即効性は低いため、地道に服用し続けることがポイントです。

気になる費用は、漢方薬によって異なるので相談する際に尋ねるとよいでしょう。あくまで目安ですが、1か月あたり3万円ほどです。

5-3.相談するときのポイント

漢方薬局へ相談する際は、できるだけ自身の体質と症状を詳しく伝えてください。もし、病院で不妊治療を受けているのなら、その旨もきちんと伝えましょう。感じている不安な点や疑問点も、ありのまま伝えることで幾分気持ちが楽になるはずです。「医心堂薬局」では、症状・体質を伺い、最適な漢方薬をお選びします。どのような悩みでも、1度ご相談ください。

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6.不妊と漢方に関してよくある質問

不妊と漢方に関してよくある質問を5つピックアップしてみました。

Q.自分がどんな体質なのか知りたい
A.冷え・のぼせ・赤黒い顔色・目の下にクマができやすいという方は「お血タイプ」の可能性があります。めまい・立ちくらみ・足腰の冷え・青白い顔色が気になる方は「血虚タイプ」、イライラしやすい・動悸(どうき)がする・ストレスを感じやすい方は「気逆(きぎゃく)タイプ」でしょう。現れている症状でタイプが分かるため、漢方薬局に相談する際は具体的に伝えることが大切なのです。

Q.妊娠しやすい食生活のポイントは?
A.1日3食を栄養バランスよく食べることです。ダイエットのために食事制限をしている方がいますが、妊娠しやすい体質改善の悪影響になるので注意してください。また、外食・インスタント食品・ファストフードはカロリーが高く、脂っこいものばかりなので避けましょう。そして、食事をする際はよく噛んで食べたほうが消化によく、栄養が隅々にまで行きわたります。

Q.漢方薬の効果をさらに上げるポイントは?
A.規則正しい日常生活を送り、漢方薬を正しく服用することです。「たくさん飲めば妊娠しやすい体質に改善できる」と思われがちですが、きちんと服用方法を守らなければなりません。服用を誤ると、頭痛・腹痛・めまいなど副作用が現れる可能性があります。

Q.日常で気をつけておきたいことは?
A.できるだけ、体を冷やさないように気をつけてください。冷たい食べ物・飲み物を避け、適度な運動を心がけましょう。体を動かすことで血液の循環がよくなり、生殖器官の働きが活性化します。

Q.漢方薬局の選び方が知りたい
A.漢方処方の実績があり、無料相談を受けつけている漢方薬局を選びましょう。相談の際に、親身になって話を聞いてくれるかチェックすることも大切です。「医心堂薬局」では、生活習慣の改善や養生法もアドバイスしているので、ぜひお問い合わせください。

まとめ

いかがでしたか? 漢方における不妊は、「冷え」が大きな原因だと考えられています。体の冷えは血液とリンパ液の流れを悪くさせ、妊娠しにくい体へと変えてしまうのです。けれども、症状・体質に見合った漢方を服用すれば、血液・リンパ液の流れがよくな流効果が期待できます。その結果、受精・着床しやすい体づくりを目指すことができるでしょう。不妊における漢方のポイントをつかんで、不妊治療に役立ててください。

監修者

医心堂薬局 店主 佐竹康秀

佐竹 康秀
医心堂薬局 店主

薬剤師・鍼灸師・あん摩マッサージ指圧師

星薬科大学を卒業後、漢方の道へ。同時に鍼灸の勉強も開始。平成4年に医心堂薬局を開局。漢方歴33年・鍼灸歴30年
「それは本当に患者様のためですか?」を常に考え治療をしている。

医心堂薬局総本店店 石川篤

石川 篤
医心堂薬局総本店 店長

薬剤師・日本漢方連盟会員・生活習慣病予防士

東京薬科大学卒業/漢方歴24年
「お客様の笑顔」を創出するため、漢方だけでなく食事・考え方など、一人一人に合ったアドバイスを提供。医師・薬剤師を対象とした漢方講座も行っている。