夜尿症は漢方で改善可能? 夜尿症の原因や対策と共に解説


夜尿症とは、おねしょのことです。乳幼児期には誰でも一度は起こすもので、病気ではありません。しかし、小学校に入学する年になってもおねしょが治らない子どもも多いのです。このような場合、「夜尿症」と診断され、治療の対象になります。また、大人も加齢やストレスが原因で夜尿症になる人も珍しくありません。夜尿症の治療はさまざまですが、漢方薬が効果的な人もいます。

今回は、漢方を用いた夜尿症の改善方法を中心に、夜尿症の原因や対策を紹介しましょう。

  1. 夜尿症の基礎知識
  2. 夜尿症の対策
  3. 漢方薬を用いた夜尿症の改善方法
  4. 夜尿症に関するよくある質問

この記事を読めば、夜尿症の対策がよく分かります。夜尿症の治療方法を探しているという人は、ぜひ読んでみてくださいね。

1.夜尿症の基礎知識

はじめに、夜尿症の原因や症状等を解説します。

1-1.夜尿症とおねしょの違い

前述したように、夜尿症とはおねしょのことです。2~3歳までならばおねしょは珍しいことではありません。しかし、小学校に入る年齢(7歳以降)になっても週に1度以上おねしょをしてしまう場合は、「夜尿症」と診断されて治療の対象になります。また、大人が何らかの原因で寝ている間に失禁する状態が続いても、「夜尿症」と診断されるでしょう。

1-2.子どもの夜尿症の原因

子どもが夜尿症になる原因には、以下のようなものがあります。

  • 夜間に抗利尿ホルモンが分泌不足になり、夜間の尿量が多い
  • 膀胱(ぼうこう)の機能が未発達
  • 睡眠が深い
  • 心理的ストレス
  • 膀胱や腎臓(じんぞう)の障害

膀胱や腎臓に障害があると、昼間でも排尿に異常が出るためすぐに治療が必要です。

1-3.大人の夜尿症の原因

大人になってから夜尿症が発症、もしくは再発した場合は以下のような原因があります。

  • ストレス
  • 加齢
  • 睡眠障害
  • 病気

2.夜尿症の対策

この項では、夜尿症の対策について解説します。

2-1.病院を受診する目安

7歳以上になってもおねしょが治らず、本人も気にしている場合や社会的な生活に支障が出ている場合は、病院を受診しましょう。4〜6歳の間ならば、病院で治療を受けなくても寝る前に水分を控えたり、規則正しい生活を送ったりすれば改善するケースが多いのです。大人の場合は、夜尿が3日以上続いた場合は病院を受診しましょう。子どもの場合は小児科、大人の場合は泌尿器科や婦人科をまず受診してください。

2-2.自分でできる夜尿症対策

自分でできる夜尿症対策には、以下のようなものがあります。

  • 夜は水分摂取を控える
  • 寝る前に必ずトイレに行く
  • 体を冷やさない
  • 塩分摂取量を見直す
  • 尿漏れパッドなど夜尿症対策の下着等をつける(大人の場合)

2-3.やってはいけないこと

子どもの夜尿症対策は、怒らず焦らずが基本です。夜尿を怒ったり罰したりすると子どもは強いストレスを感じ、夜尿がひどくなる場合もあります。また、寝ている子どもを起こして夜間にトイレへ行かせるのも、おしっこをするタイミングがつかめなくなるので、やめましょう。

大人の場合は、夜尿はショックなことです。治療したいという気持ちより「隠したい」という気持ちの方が大きいことも珍しくありません。しかし、ストレスや病気が原因の場合は夜尿以外の症状が現れることもあります。夜尿が続く場合はできるだけ早く病院を受診しましょう。

3.漢方薬を用いた夜尿症の改善方法

この項では、漢方薬を用いた夜尿症の改善方法などを解説します。

3-1.東洋医学における夜尿症の考え方

東洋医学とは、中国を中心に東アジア一帯で発展してきた医学で、漢方薬や鍼灸(しんきゅう)を用いて病気を治療します。東洋医学では、西洋医学とは異なり、体内で気・血・水(血以外の水分)が規則正しく巡っていることが健康という考えです。夜尿症は、気が足りない・気が滞っている・血が滞っている等が原因と考えられ、漢方薬を用いた治療が行われます。

3-2.漢方薬を用いた治療が向いている人

前項でご紹介したように、夜尿症は心理的なストレスが原因になっていることも珍しくありません。不安を取り除き、自律神経を整える効果のある漢方薬を服用すれば、夜尿症の改善が期待できます。病院を受診した結果、腎臓や膀胱の器質的な異常がなく、ストレス等が原因と診断された人は、漢方薬を用いた治療がおすすめです。ストレスが原因で夜尿症になった場合は生活を改善するとともに、漢方薬による治療を試してみてください。

3-3.夜尿症の改善に用いられる漢方薬

夜尿症の改善に用いられる漢方薬には、以下のようなものがあります。

  • 小建中湯(しょうけんちゅうとう):頻尿があり、疲れやすく顔色が悪い人に用いられる。
  • 桂枝加竜骨牡蛎湯(けいしかりゅうこつぼれいとう):ささいなことで興奮しやすい、夜泣きがあるなどの人に用いられる。
  • 六味丸(ろくみがん):残尿感があり、排尿困難などの人に用いられる。膀胱の発達を助ける効果も期待できる。

これら以外にも、症状や体質・経過・生活習慣を聞いて一人一人に合わせた処方を行います。

3-4.漢方薬を用いた治療を行う際の注意点

漢方薬もれっきとした薬です。薬の飲み合わせによっては副作用が出ることもあるでしょう。すでに薬を服用している人はお薬手帳を持参し、薬剤師と相談して漢方薬を処方してもらってください。

また、漢方薬は独特の苦みがあります。小さい子どもに服用させる場合は、煎じ薬ははちみつや砂糖を混ぜたり、粉薬はオブラートに包むなど工夫をしましょう。なお、漢方薬で体質を改善したいという場合は、最低でも2週間以上の服薬が必要です。飲み始めたら毎日同じ時間に服用するよう心がけましょう。飲んだり飲まなかったりでは、効果が実感できないこともあります。

4.漢方薬局で自分に合った漢方薬を処方してもらう方法

漢方薬局とは、漢方薬の調合・販売を専門に行っている薬局です。敷居が高いイメージがありますが、現在は初めての人でも利用しやすいように相談窓口を設けている漢方薬局も増えました。漢方薬局の特徴は、薬剤師が顧客の症状や体質を詳しく聞き、その人に合った漢方薬を処方することです。ドラッグストア等で販売されている調合済みの漢方薬では効果が実感できなかったという人は、ぜひ利用してみましょう。なお、プライバシーは保たれるので安心してください。

医心堂薬局では、お客様の症状や体質・今までの経過などを詳しくお聞きして体質や症状に合った漢方薬を調合しています。調合した漢方薬の種類にかかわらず、煎じ薬は15日分¥11,340(税込)・粉薬は15日分 9,720円です。無料相談も受け付けておりますので、お気軽にご相談ください。

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5.夜尿症に関するよくある質問

Q.夜泣きがひどい赤ちゃんは、夜尿症になりやすいのでしょうか?
A.いいえ。夜泣きと夜尿症に関連はありません。

Q.順調にオムツが外れおねしょもなかったのに、いきなり夜尿症になることはありますか?
A.はい。強いストレスがかかると夜尿症になることもあります。

Q.夜尿症は男子の方がなりやすいのでしょうか?
A.男子が特に多いということはありません。

Q.大人の夜尿症で、早急に病院を受診した方がよいケースはありますか?
A.毎晩シーツがぬれるほど大量に夜尿をする場合、何らかの病気の可能性がありますので病院を受診しましょう。

Q.加齢によって夜尿になるのはなぜですか?
A.膀胱括約筋(ぼうこうかつやくきん)という膀胱を締める役割を担う筋肉量が低下するため、尿が膀胱にたまるともれやすくなります。

まとめ

いかがでしたか? 今回は夜尿症の原因や漢方を用いた改善方法を解説しました。夜尿症は恥ずかしさもあり、なかなか相談しにくい病気です。子どもの場合は、親が病院を受診して対策を立て、大人の場合は積極的に病院を受診し、原因を調べましょう。原因が分かれば、漢方薬を用いた治療もおすすめです。

監修者

医心堂薬局 店主 佐竹康秀

佐竹 康秀
医心堂薬局 店主

薬剤師・鍼灸師・あん摩マッサージ指圧師

星薬科大学を卒業後、漢方の道へ。同時に鍼灸の勉強も開始。平成4年に医心堂薬局を開局。漢方歴33年・鍼灸歴30年
「それは本当に患者様のためですか?」を常に考え治療をしている。

医心堂薬局総本店店 石川篤

石川 篤
医心堂薬局総本店 店長

薬剤師・日本漢方連盟会員・生活習慣病予防士

東京薬科大学卒業/漢方歴24年
「お客様の笑顔」を創出するため、漢方だけでなく食事・考え方など、一人一人に合ったアドバイスを提供。医師・薬剤師を対象とした漢方講座も行っている。