体質改善で温かい冬を! 漢方薬は冷え症にも効果がある?


これからの季節、冷え症の人にとってはつらい時期となります。「手足が冷えて眠れない」「屋外に出るのがつらい」という症状にお悩みの人は多いでしょう。今や女性の7割以上が冷え症であると言われています。中には、冷え症が原因で疲れやすさや月経の遅れを訴えている女性も少なくないのです。冷え症に根本的な治療法はありません。しかし、体質を改善することは可能です。あなたも、自分の冷えに効く漢方薬を知り、そのつらさを解消してみてはいかがでしょうか?

今回は、冷え症の原因やセルフケア、さらに漢方薬を用いた改善方法を紹介しましょう。

  1. 冷え症の基礎知識
  2. 冷え症のセルフケア
  3. 漢方を用いた冷え症の改善方法
  4. 漢方薬局の利用方法
  5. 冷え症や漢方に関するよくある質問

この記事を読めば、自分に合った漢方薬を処方してもらう方法も分かります。冷え症に悩んでいる人は、ぜひ読んでみてくださいね。

1.冷え症の基礎知識

はじめに、冷え症の原因や症状・タイプなどを紹介します。

1-1.冷え症は血流不足などから冷えを感じやすい状態

冷え症は、肥満・血流不足・基礎代謝の低下などによって冷えを感じやすくなっている状態です。冷え症は性別・年齢関係なく起こりますが、女性のほうが月経がある分血流が不足しやすく、男性に比べると脂肪が多いので冷えを感じやすいでしょう。しかし今は、中高年の男性も冷え症に悩む人が増えています。

1-2.冷え症は大きく分けて4つのタイプがある

冷え症には、以下のような4つのタイプがあります。

  • 手足の末端が冷える:手の先、足の先といった体の末端が冷えるタイプ。若くて痩せ形の女性に多い。
  • 下半身が冷える:中年以降の女性に多い冷え方。お腹・腰・足全体が冷える。便秘がち。
  • 内臓が冷える:お腹を触るといつも冷たい。疲れやすく風邪もひきやすくなる。
  • 全身が冷える:少し気温が下がると強い冷えを感じる。体力がなく、すぐ風邪をひいてお腹が弱い。

1-3.冷えは月経不順や不妊の原因になることもある

体が冷えを感じるということは、血流が悪かったり自律神経が乱れていたりする可能性があります。冷えは体の抵抗力を低下させ、女性の生殖機能にも悪影響を与えるでしょう。

たとえば、風邪をひきやすくなったりするほか、月経痛や不妊・月経困難症などの引き金になることもあります。さらに、肩こり・不眠・立ちくらみ・めまいなどの原因になることもあるでしょう。

2.冷え症のセルフケア

この項では、冷え症を自分で改善する方法や注意点を紹介します。

2-1.お腹周りや手足の末端を温めることが大切

冷えを感じやすい人は、お腹周りや下半身を冷やさないように気を配りましょう。おすすめなのは、腹巻きや毛糸のパンツなどです。今はスタイリッシュでオシャレなものも増えています。夏でも冷房の効いた室内で長く過ごす場合は、ひざ掛けなどを用意しておきましょう。ストールが1枚あれば、寒いときでもさっと羽織れて便利です。

2-2.体を内部から温める

冷え症を自覚している人は、飲みものや食べものにも気を配りましょう。夏でも冷たいものの食べ過ぎ、飲み過ぎには注意です。また、ショウガやトウガラシなど体を温める効果がある食べものを積極的に取りましょう。

2-3.規則正しい生活を心がける

睡眠を十分にとり、規則正しい生活をしていると冷え症が改善しやすくなります。足先などが冷えて眠れないときは、体を温める効果のある入浴剤を使ってお風呂に入ったり、電気毛布を使うなど工夫しましょう。また、休みの日もできるだけ同じ時間に起きることが大切です。

3.漢方を用いた冷え症の改善方法

この項では、東洋医学における冷え症の考え方や漢方薬を用いた改善方法を紹介します。

3-1.東洋医学における冷え症の考え方

東洋医学では西洋医学とは異なり、人体の働きや機能を「肝・心・脾(ひ)・肺・腎(じん)」の5つ(五臓)に分けています。五臓を気(生命エネルギー)・血・水(血以外の体液)が規則正しく巡っている状態を健康とみなしているのです。病気になると、五臓のエネルギーが衰えたり、気・血・水が不足したり滞ったり、過剰になったりしています。

冷え症は、瘀血(血が滞っている状態)・血虚(血が足りない状態)・水毒(余分な水が、体内にたまっている状態)・気虚(気が足りない状態)のいずれかが原因です。

3-2.漢方薬は服用を続けることで体質改善が期待できる

漢方薬は、自然の草木や鉱石などの生薬を原料としています。病院で処方される薬よりも効き目が穏やかなものが多く、長期間に渡って服用が可能です。そのため、体質改善の効果が期待できるでしょう。冷え症は病気ではありません。しかし、漢方薬の力で体の調子を整えることにより、改善が期待できます。ですから、「セルフケアでは改善効果が実感できなかった」という人は、ぜひ漢方薬を試してみてください。

3-3.冷え症の改善に使われる主な漢方薬

この項では、冷え症の改善に使われる主な漢方薬を紹介します。なお、これはあくまで一例であり、漢方薬局で薬剤師に相談することにより、自分に合った漢方薬を処方してもらうことが可能です。

当帰四逆加呉茱萸生姜湯(とうきしぎゃくかごしゅゆしょうきょうとう)

血液の循環が悪くなり、手足や腹部が冷える場合に使うのが「当帰四逆加呉茱萸生姜湯(とうきしぎゃくかごしゅゆしょうきょうとう)」です。体が冷えると、血液だけでなく水の流れも悪くなります。水にまつわる不調が現れ、尿の出も悪くなるでしょう。さらに、血行が悪くなることで新陳代謝も衰え、体がだるくなります。

このように、血行不良によって起こる強い冷えには、この漢方薬が効果的なのです。強い冷えとともに、吐き気や頭痛、めまい、冷や汗、不眠、むくみなどの症状がある場合は、ぜひ「当帰四逆加呉茱萸生姜湯(とうきしぎゃくかごしゅゆしょうきょうとう)」を試してみてください。

五苓散(ごれいさん)

「五苓散(ごれいさん)」は、体の水分循環をよくする効果のある漢方薬です。体にたまった余分な水分は、冷えやむくみを引き起こします。排尿を促進し、余分な水分を排出することで、このような症状を解消しようという考え方です。冷えのほかに、むくみや下痢、発熱、めまい、尿量の減少などの症状がある場合は、この漢方薬がおすすめでしょう。

人参湯(にんじんとう)

「人参湯(にんじんとう)」は、胃腸疾患の治療薬として使うことの多い漢方薬です。胃や腸など消化器系の働きが悪くなると、食べ物をきちんと消化することができず「気」が生じません。その結果、手足が冷えやすくなるのです。この症状はもともと体質が虚弱な場合だけでなく、冷たい飲食のとりすぎや冷えた環境によって起こる場合もあります。「人参湯(にんじんとう)」には、気を補う「人参」と、消化器を温める「乾姜」が含まれているのです。

真武湯(しんぶとう)

胃腸の働きが弱くなることで起こる冷えには「真武湯(しんぶとう)」を使うことも多くなっています。「真武湯(しんぶとう)」には、温めることで体の機能を全体的に高める効果があるのです。冷え以外に、下痢やめまい、だるさ、消化不良などの症状がある場合は、ぜひ試してみてください。

4.漢方薬局の利用方法

漢方薬局とは漢方薬の調剤・販売を専門とした薬局です。漢方薬に詳しい薬剤師が常駐しており、顧客から症状や体質の相談を受け、それぞれの症状・体質に合った漢方薬を処方してくれます。漢方薬は通常のドラッグストアでも調剤済みのものが販売されていますが、冷え症は人によって原因や症状が異なるので自分に合った漢方を使用する方が効果が実感できるでしょう。

相談の申し込みは、各薬局の相談窓口やサイトから相談の予約をするのが一般的です。初めての人でも利用しやすいところが多いので、安心して薬剤師に症状や体質など詳しく説明し、改善したいところを相談してください。

医心堂薬局では、お客様の症状や体質、今までの経過などを詳しくお聞きしてそれぞれの人に漢方薬を調合しています。漢方薬の種類にかかわらず、費用は15日分¥11,340(税込)です。1回分ずつのレトルトのパックにしてお渡ししていますので、お客様自身で煎じる手間は必要ありません。

医心堂薬局 無料相談のお申し込み
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5.冷え症や漢方に関するよくある質問

この項では、冷え症や漢方に関する質問を紹介します。

Q.男性は何歳くらいから冷えやすくなるでしょうか?
A.40代以降、中年太りが始まって脂肪が多くなってくると冷えやすくなります。

Q.自覚ない冷え症はあるでしょうか?
A.自分で冷えを自覚できなくて他の人に触られたときに「冷たいね」などと言われる方も少なくありません。

Q.漢方薬は男性が飲んでも効果はありますか?

A.もちろんです。性別や年代関係なく冷え症を改善する漢方は効果が期待できます。

Q.冷え症は中年以降になって急に起こることはあるのでしょうか?
A.はい。脂肪の増加やホルモンバランスの乱れなどで中年以降に冷え症になる人は珍しくありません。

Q.漢方薬は病院の薬と併用できるでしょうか?
A.薬によっては副作用が出る可能性もあります。ですから、初めて漢方薬局を利用する際、すでに服用している薬がある場合は、必ずお薬手帳を持参してください。

Q・体温が35℃代ですがその場合も冷え症になるのでしょうか?
A.冷え症は病名ではなく症状名ですので冷えを感じていなければ冷え症とは呼びません。体温は低くても血液の流れがいい場合は冷えを感じないので冷え症の症状が出ないと考えられます。

まとめ

今回は冷え症の症状や種類、セルフケアの方法、漢方薬を用いた改善方法などを紹介しました。重症の冷え症の方は、何年もセルフケアを行っている人もいるでしょう。効果が実感できないと感じている場合は、ぜひ、漢方薬を用いた改善方法を試してみてください。

監修者

医心堂薬局 店主 佐竹康秀

佐竹 康秀
医心堂薬局 店主

薬剤師・日本漢方連盟会員・鍼灸師・あん摩マッサージ指圧師

星薬科大学を卒業後、漢方の道へ。同時に鍼灸の勉強も開始。平成4年に医心堂薬局を開局。漢方歴33年・鍼灸歴30年
「それは本当に患者様のためですか?」を常に考え治療をしている。

医心堂薬局総本店店 石川篤

石川 篤
医心堂薬局総本店 店長

薬剤師・日本漢方連盟会員・生活習慣病予防士

東京薬科大学卒業/漢方歴24年
「お客様の笑顔」を創出するため、漢方だけでなく食事・考え方など、一人一人に合ったアドバイスを提供。医師・薬剤師を対象とした漢方講座も行っている。