腹部膨満感がつらい! 考えられる原因や病気、おすすめの漢方薬を紹介!


便秘が続いてお腹が張る、胃が膨張してる感じがするなど、腹部膨満感でお悩みではありませんか? 大したことではないと思って放置してしまうと長期化してしまい取り返しのつかないことになりかねません。また、腹部膨満感が長期間続く場合は大腸がんや腸閉塞(ちょうへいそく)・子宮筋腫(しきゅうきんしゅ)などが関係している恐れもあるため注意が必要です。

そこで今回は、腹部膨満感の原因として考えられる病気、それぞれの対処方法などをまとめました。

  1. 腹部膨満感はどんな状態?
  2. 生活習慣による腹部膨満感の原因
  3. 腹部膨満感から考えられる病気
  4. 妊娠時の腹部膨満感について
  5. 漢方薬で腹部膨満感を解消するには?
  6. 日頃どんなことに注意して生活したらいい?

腹部膨満感の症状には、注意すべき体のシグナルや重篤な病気の危険も潜んでいます。腹部膨満感の解消のヒントが満載ですので、ぜひ最後まで読んでください。

1.腹部膨満感はどんな状態?

腹部膨満感は、以下の影響によってお腹が膨らむ状態のことをいいます。

  • 腹部にガスが溜(た)まっている
  • 胃が弱っている
  • 水が溜(た)まっている
  • 腫瘍(しゅよう)がある
  • 炎症が起きている

早食いやしゃべりながら食事をすることで、食事とともに空気を取り込みすぎてしまうと腹部膨満感を引き起こす原因になります。また、胃の消化機能が弱まり胃の膨満感を引き起こすことがあるので、食事はゆっくり食べるようにしましょう。

2.生活習慣による腹部膨満感の原因

生活習慣によって、腹部膨満感を覚えやすくなる人もいます。この項では、腹部膨満感を覚えやすくなる生活習慣について解説しましょう。

2-1.食べすぎ・飲みすぎ

食べすぎ・飲みすぎは、胃の中にたくさんの食べ物が滞在し続けることになり、消化に時間とエネルギーを使います。消化不良は、胃のむかつきおよび、腹部膨満感の原因となってしまうのです。

2-2.早食い・おしゃべり

早食い・しゃべりながら食事をとると、腹部に空気が溜(た)まり、腹部膨満感を引き起こす原因になってしまいますので要注意です。腹部に空気が溜(た)まることを呑気症(どんきしょう)・空気嚥下症(くうきえんげしょう)ともいいます。普段からしゃべる仕事をしている人も、空気を吸いすぎて呑気症(どんきしょう)になる可能性があるため、芸能人にも多い症状です。

2-3.便秘によってガスが溜(た)まる

便秘になると、便だけでなくガスも腸内に溜(た)まってしまい、腹部膨満感の原因となります。運動・食物繊維の摂取・便秘薬を使ってガスを体外に排出するようにしましょう。

2-4.ストレス

ストレスを受けると胃の活動や腸の蠕動(ぜんどう)運動が弱まりやすくなります。腹部膨満感とともに胃がキリキリ/シクシクと痛む人は、胃・腸ともにストレスの影響を受けている可能性が高いです。

3.腹部膨満感から考えられる病気

この項では、腹部膨満感が症状として現れやすい病気を紹介します。

3-1.急性胃炎

食べすぎ・飲みすぎ・ストレス・ウイルスなどが原因となり、突発的に胃が痛くなる場合は、急性胃炎の可能性があります。嘔吐(おうと)や発熱を引き起こし、かなりつらい症状になりますが、3日ほどで収まることがほとんどです。ウイルス性急性胃炎は、感染力が強いのでなるべく人と接触しないようにし、使用後のトイレは念入りに洗浄しましょう。

3-2.慢性胃炎

胃の粘膜が慢性的にただれていたり、炎症を起こしていたりする場合は、慢性胃炎の可能性があります。胃の痛みが数週間以上続く場合は慢性胃炎を疑いましょう。コーヒーや固い食べ物・脂っこい食べ物は避けてください。特に、空腹時に痛みを感じる場合や、胃に不快感がある場合、口臭が強くなった場合は慢性胃炎の可能性が非常に高いです。慢性胃炎を放置すると胃潰瘍(いかいよう)になってしまう可能性がありますので、病院にいって早めに治療してください。

3-3.胃下垂・胃腸虚弱

胃下垂自体は病気ではありませんが、へそや骨盤あたりまで胃が下がりすぎてしまうと、胃が正常に機能しなくなる可能性があります。胃下垂→胃腸虚弱になるパターンと胃腸虚弱→胃下垂になるパターンがあり、いずれにせよ胃下垂と胃腸虚弱は密接にかかわっているのです。胃腸の機能が弱まると胃が膨満感になるとともに、腸も膨満感になる可能性があります。

3-4.過敏性腸症候群

腹部膨満感とともに便秘や下痢を繰り返す場合は、過敏性腸症候群の可能性があります。ストレスが主な原因で、腸が知覚過敏状態になってしまう状態です。ストレスケアをメインとした治療をおこなう必要があります。

3-5.腸閉塞(イレウス)

腸閉塞は、腸の機能が弱まり便・ガス・腸液が腸内に溜(た)まってしまう症状のことです。腸内の血管を圧迫したり、膨れ上がった腸が他の臓器を圧迫したりして、最悪の場合死に至るケースもあります。お腹がゴロゴロと鳴るのに便やガスが出ない場合や、吐き気を伴う場合は腸閉塞の可能性がありますので、今すぐ検査を受けてください。

3-6.巨大結腸症

腸閉塞と同様、腸の内容物が腸内に溜(た)まってしまう症状で、腸が以下のサイズまで膨らむと、巨大結腸症として取り扱われます。

  • 盲腸:12cm以上
  • 上行結腸:8cm以上
  • 直腸S状結腸:6.5cm以上

慢性的な便秘も巨大結腸症を引き起こす原因になります。

3-7.大腸がん

大腸がんの症状の一つとして腹部膨満感があります。貧血・便秘・体重の減少も大腸がんの症状の一つです。血便が出た場合は今すぐ検査にいってください。家族にがん患者がいる人や、喫煙習慣がある人、食物繊維が慢性的に不足している人は大腸がんになりやすいです。

3-8.子宮筋腫・卵巣腫瘍

女性で膨満感とともに下腹部の鈍痛を感じる方は、婦人科で定期的に検査することをおすすめします。子宮筋腫(しきゅうきんしゅ)や卵巣腫瘍(らんそうしゅよう)は症状がわかりにくい病気ですので、検査による早期発見が重要です。女性にとって、腹部膨満感や腹部の鈍痛は生理痛にまぎれてしまいがちですが、積極的に定期健診にいってください。

3-9.その他

他にも、肝硬変・胃がん・網膜炎など、腹部膨満感にはさまざまな併発病があります。お腹の張りや、胃の痛みが続く場合は病院でエコー検査や胃カメラなどの検査を受けてください。

4.妊娠時の腹部膨満感について

この項では、妊娠時に腹部膨満感を覚えやすい理由や対処方法を紹介しましょう。

4-1.腹部膨満感が妊婦に多い理由

妊娠中は、子宮が大きくなることにより、胃や腸などの消化器官が圧迫されてしまいます。妊娠する前と同じ食事量でも消化にも時間がかかるので、胃腸の負担が多くなり腹部膨満感になりやすいのです。

また、妊娠中は便秘になりやすいうえに便秘薬を控えることも多いので、便秘により腹部膨満感になってしまうこともあります。

4-2.妊娠時の腹部膨満感の原因

妊娠中に腹部膨満感になりやすい原因は他にもあります。

  • ホルモンバランスの変化による内臓の機能低下
  • 運動不足
  • 妊娠により腹壁が伸びやすくなる=お腹が膨らみやすくなる

4-3.妊娠時の腹部膨満感の症状

妊娠中の腹部膨満感は、お腹の張りや、妊娠初期なのにお腹が出るなどの症状が多いです。また、子宮が収縮することによって、腹部に違和感・重さを感じることもあります。朝起きた時にお腹が張っている状態は、子宮がブラクストンヒックス収縮という、痛みを伴わない収縮を起こしている可能性が高いです。

4-4.妊娠時の腹部膨満感の対処法

妊娠中でも服用できる便秘薬や漢方があるので、医師や調合師に相談してください。特に漢方は、便秘による腹部膨満感だけでなく、冷えや貧血を防ぐおまけ効果も期待できます。

また、無理のない範囲での散歩・運動や、血行をよくするためにストレッチをすることも効果的です。体を冷やさないようにし、腹部膨満感による体の違和感があったら、すぐに医師に相談してください。

5.漢方薬で腹部膨満感を解消するには?

日常生活に漢方を取り入れることにより、満腹膨満感を予防することも可能です。漢方の得意技は、便秘・冷え性体質の解消や整腸作用などで、腹部膨満感の予防・解消にはとても効果があります。薬剤師・調合師と相談しながら、飲み合わせも考慮した漢方を選んでもらうことがおすすめです。ここでは腹部膨満感に用いられる漢方の一例を紹介します。漢方薬局に相談すれば、これ以外にも体質や体調に合わせた漢方薬を提案してもらえるでしょう。

5-1.生活習慣が原因の腹部膨満感におすすめの漢方薬

  • 五苓散(ごれいさん):二日酔いの漢方薬としてよく知られています。服用すれば、体の水の巡りがよくなり、腹部膨満感・胸やけなどの解消効果が期待できます。
  • 六君子湯(りっくんしとう):食べ過ぎやストレスなどで胃腸が弱っている場合、胃腸に気を巡らせて働きをよくする効果が期待できる漢方薬です。病み上がりの胃腸の回復にも用いられることがあるでしょう。
  • 半夏瀉心湯(はんげしゃしんとう):病気ではないけれど、食欲不振でゲップがよく出るという人に用いられます。食べ物から出る気を抑え、胃腸の動きを助ける効果が期待できる漢方薬です。

5-2.病気の症状としての腹部膨満感におすすめの漢方薬

  • 四君子湯(しくんしとう):慢性胃炎や痩せて食欲がなく、少し食べ過ぎるとすぐに胃に不快感を覚える人に効果が期待できます。
  • 安中散(あんちゅうさん):神経性の胃炎(ストレス性胃炎)などで腹部膨満感を覚える人に効果が期待できます。また、胃酸過多の人にも用いられることが多い漢方薬です。
  • 四逆散(しぎゃくさん):ストレスが強くなると胸から腹部にかけて重苦しさを覚える人や、胃炎・胃痛の改善に用いられる漢方薬です。不安感が強くなると腹部膨満感を覚えるという人にも用いられます。

5-3.妊娠中に腹部膨満感を覚える人におすすめの漢方薬

  • 小半夏加茯苓湯(しょうはんげかぶくりょうとう):つわりの症状改善に用いられることの多いものです。胃が重苦しく水分がたまっているような感じがする場合、服用すると改善効果が期待できます。
  • 半夏厚朴湯(はんげこうぼくとう):喉が塞がったような感じがする人や、不安が強くなると腹部膨満感がある人などに良く処方されます。最近では、つわりの改善にも用いられるケースもある漢方薬です。
  • 人参湯:妊娠中で胃がすっきりしない、つわりなのか腹部がむかついた感じがするという場合に用いられることの多い漢方薬です。つわりで体力が低下している場合などにも効果が期待できます。

医心堂薬局でも、腹部膨満感の解消に役立つ漢方薬を販売しています。内容に関わらず一律¥11,340(税込)です。

医心堂の漢方薬は、煎じ薬のパックをお渡しするので、お客様はそれを温めるだけでお飲みいただくことができ、余分な手間はかかりません。専用の大釜で一気に漢方を煎じ上げ、お客様が煎じる必要はございません。簡単に飲めて、保存も便利な漢方薬です。

同じ病気でも、その方の体質や症状によって服用する漢方は違います。まずは、お客様のお悩み事や、症状などをご連絡ください。その上で病気の原因を明らかにし、お客様にぴったり合う漢方薬をご提案いたしますので、お気軽にご相談ください。

医心堂薬局 漢方注文フォーム
https://www.ishindo.net/漢方薬のご注文.html

6.日頃どんなことに注意して生活したらいい?

この項では、胃腸の調子を崩しやすい人が健康的に生活できるための注意点などを紹介します。

6-1.生活習慣で気を付けること

腹部膨満感を解消するには、他にもさまざまな方法があります。

  • ゆっくり噛(か)んで食べる/食べる量を減らす
  • 食事の回数を増やし、一回あたりの食事で食べる量を減らす
  • 禁酒日を作る
  • 炭酸飲料・ガムをとらない
  • 体を冷やさない
  • 漢方などで胃腸を整える・血行をよくする

など、なるべく胃腸をはじめ、体に負担のかからない生活を心がけてください。

6-2.便秘対策

便秘は、なってから治すよりも、なる前に対策するほうが楽です。以下の方法で日ごろから便秘ケアに臨んでください。

  • 食物繊維を多くとる(ただし、イモ類・豆はガスのもとになるため注意。緑黄色野菜や青汁がおすすめです。)
  • 体を冷やさない
  • 運動/ストレッチをする
  • 筋肉量を増やし代謝をあげる

まとめ

いかがでしたか? 体の痛みや不調は体からのシグナルです。腹部膨満感が原因となる病気は、早期発見により治療の負担が大幅に減る病気ばかりですので、重篤な病気を見逃す前に、早めに腹部膨満感の解消を目指しましょう。また、腹部膨満感になる前に、食事・運動・漢方によって体質を改善することも大切です。

監修者

医心堂薬局 店主 佐竹康秀

佐竹 康秀
医心堂薬局 店主

薬剤師・日本漢方連盟会員・鍼灸師・あん摩マッサージ指圧師

星薬科大学を卒業後、漢方の道へ。同時に鍼灸の勉強も開始。平成4年に医心堂薬局を開局。漢方歴33年・鍼灸歴30年
「それは本当に患者様のためですか?」を常に考え治療をしている。

医心堂薬局総本店店 石川篤

石川 篤
医心堂薬局総本店 店長

薬剤師・日本漢方連盟会員・生活習慣病予防士

東京薬科大学卒業/漢方歴24年
「お客様の笑顔」を創出するため、漢方だけでなく食事・考え方など、一人一人に合ったアドバイスを提供。医師・薬剤師を対象とした漢方講座も行っている。