尿道炎の症状や原因について。漢方薬を用いた治療法と共に解説


尿道炎は、男性に多い尿路感染症の一種です。かゆみ・排尿痛・尿道から膿が出るという症状が現れ、感染した菌によっては再発をくり返すこともあります。また、病気自体は治っても残尿感や頻尿等の症状が残り、悩んでいる人もいるのではないでしょうか? このような尿トラブルには、漢方薬がおすすめです。

そこで今回は、尿道炎をはじめとする尿トラブルに効果が期待できる漢方について解説します。

  1. 尿道炎の基礎知識
  2. 尿道炎の治療方法について
  3. 漢方薬を用いた尿道炎の治療について
  4. 漢方薬局を利用する方法
  5. 尿道炎や漢方に関するよくある質問
  6. おわりに

この記事を読めば、尿道炎の原因や治療法などもよく分かるでしょう。尿道炎の再発に悩んでいる人や、頻尿・排尿痛・残尿感等に悩んでいる人はぜひ読んでみてくださいね。

1.尿道炎の基礎知識

はじめに、尿道炎の症状や原因を解説します。どのような病気なのでしょうか?

1-1.尿道炎とはどのような病気か?

前述したように、尿道炎は尿道が細菌に感染して炎症を起こす病気です。性別や年代に関わらず発症する病気ですが、患者のほとんどが男性で女性が発症することはまれと言われています。
尿道炎の症状は、排尿痛・尿道の違和感・尿道から膿が出る・足の付け根のリンパが腫れるといったものです。しかし、感染したものの全く症状が出ない人もいます。

1-2.尿道炎の原因となる細菌やウイルスについて

尿道炎の原因となる細菌やウイルスは、クラミジアや淋菌(りんきん)が代表的です。この2つの菌は性行為によって感染します。このほか、大腸菌などの腸内細菌やマイコプラズマ・ウレアプラズマといった細菌やウイルスに感染して発症することもあるでしょう。また、免疫力が低下している場合は、皮膚に常在している細菌で感染することもあります。
なお、患者の20~30%は複数の細菌に感染し、発症するのも尿道炎の特徴です。

1-3.パートナーからピンポン感染することもある

クラミジアが原因の尿道感染は、全く症状が出ないこともあります。そのため、パートナーと性行為をしてクラミジアを移してしまうこともあるでしょう。ふたりともクラミジアに感染してしまうと、1人が治療を受けても性行為をするたびにパートナーから再び感染してしまいます。そのため、検査の結果クラミジアに感染したことが分かったら、パートナーと一緒に治療を受けることが大切です。

1-4.尿道炎の現状

尿道炎の原因となる細菌やウイルスの中には、一般的な抗生物質に耐性を持っている菌もあります。そのため、通常の抗生物質では効果が薄い場合は、薬を変えて再度治療をすることが必要です。このような治療は、泌尿器科等の専門科でないと行えません。1-1でご紹介したような症状が出た場合は、速やかに病院を受診してください。

2.尿道炎の治療方法について

この項では、尿道炎の診断方法や検査方法について解説します。

2-1.尿道炎の診断方法

尿道炎の治療は泌尿器科や産婦人科で可能です。1-1でご紹介したような症状が出て尿道炎が疑われる場合、尿検査を行います。また、尿細菌培養検査やクラミジア・淋菌のDNA検査も行うことが一般的です。尿検査をすれば、15分程度で尿道炎かどうかが分かります。感染している細菌・ウイルスの種類が分かるまでは数日かかるので、再び来院を求められるでしょう。

2-2.尿道炎の治療方法

尿道炎の治療は、服薬・注射・点滴による投薬治療が一般的です。感染している菌によって使う抗生物質の種類や投与方法が変わるので、医師の説明をよく聞きましょう。投与は、1回で済む場合もあれば1週間程度服薬を指示されることもあります。

2-3.注意点

尿道炎は、症状が出なくなっても菌が死滅したとは限りません。淋菌は、少しでも菌が残っていれば再発します。クラミジアは、菌が残っていれば性行為でパートナーに感染させてしまう危険があるでしょう。泌尿器科では、症状が出なくなったら治療後尿検査を行います。必ず受けて、菌が死滅しているかどうか確認しましょう。

3.漢方薬を用いた尿道炎の治療について

この項では、漢方薬を用いた尿道炎の治療について解説します。

3-1.東洋医学における病気の考え方

東洋医学とは、中国を中心に東アジアで発展してきた医学です。西洋医学とは異なり、体内で気・血・水(血以外の水分)が規則正しく巡り健康を維持していると考えています。東洋医学における病気とは、体内で気・血・水が滞ったり、足りなくなったり増えすぎたりしている状態です。ですから、漢方薬を用いて気・血・水の状態を整えていく治療が行われます。
東洋医学では、尿道炎の原因を本来は排出される水が体内に滞っているためと考えているため、むくみを解消する漢方が治療に用いられることが多いでしょう。

3-2.漢方を用いた治療が向いている人

漢方薬では、尿道炎の原因である菌やウイルスを死滅させることはできません。その一方で、「尿道炎は治ったけれど、残尿感や頻尿が治らない」という悩みの改善や、大腸菌や皮膚の常在菌等が原因の尿道炎再発を防ぐ効果は期待できます。ですから、尿道炎は治ったけれど、残尿感や頻尿があるという人や、淋菌・クラミジア以外の菌による尿道炎を複数回発症しているという人は、漢方薬による治療を試してみてください。

3-3.排尿の悩みに処方されることの多い漢方薬

頻尿や排尿痛などの尿トラブルには、以下のような漢方薬が用いられるのが一般的です。

  • 猪苓湯(ちょれいとう):むくみ・排尿困難・排尿痛・頻尿等の改善が期待できる
  • 竜胆瀉肝湯(りゅうたんしゃんかとう):排尿痛や残尿感を改善する効果が期待できる
  • 八味地黄丸(はちみおうがん):頻尿を改善する効果が期待できる

3-4.漢方薬を服用する際の注意点

漢方薬は副作用がないと思われがちですが、飲み合わせによっては副作用が出ることもあります。そのため、現在薬を服用している場合は、お薬手帳を薬局に持参し、飲み合わせを薬剤師に確認してもらいましょう。また、ドラッグストアでも調合済みの漢方薬が販売されていますが、これは万人に効果が出やすいように調合されているものです。人によっては効果が実感できないこともあるでしょう。

4.漢方薬局を利用する方法

この項では、漢方薬局を利用して漢方役を購入する方法などについて解説します。ぜひ、参考にしてください。

4-1.漢方薬局の利用方法

漢方薬局とは、漢方薬の調剤・販売を専門に行う薬局です。敷居が高いイメージを持つ人もいますが、現在は初めての人でも利用しやすいように相談窓口を設けている薬局もあります。また、ホームページを設けている薬局も増えたので、相談窓口がある薬局も探しやすいでしょう。初めて漢方薬局を利用する場合は、お薬手帳を持参し、相談窓口で改善したい症状やかかっている病気について相談してください。漢方薬剤師が、その人の体調や症状に合わせた漢方薬を調合してくれます。

4-2.購入について

漢方薬局ではお客様の今までの経過、詳しい症状・体質等を聞きながら、漢方薬を調合していきます。ですから、症状等についてできるだけ詳しく説明してください。

初めて漢方薬を利用する人は、2週間分購入し、様子を見るのがよいでしょう。医心堂薬局では、漢方薬の種類に関わらず15日分¥11,340(税込)で販売しています。漢方薬の無料相談も受け付けておりますので、まずはお気軽にご相談ください。

医心堂薬局 無料相談のお申し込み
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5.尿道炎や漢方に関するよくある質問

Q.女性は尿道炎にはかかりにくいのでしょうか?
A.はい。男性に比べると女性は同じ菌に感染しても、尿道炎を発症しにくいのが特徴です。しかし、絶対に発症しないということはありません。

Q.尿道炎は自然治癒することはありますか?
A.ほとんどありません。尿道炎を放置しておくと、腎盂腎炎(じんうじんえん)等に移行する可能性もあります。また、クラミジアは不妊の原因になることもあり、適切な治療が大切です。

Q.漢方薬は飲みにくいと聞きました。
A.確かに、独特の味や臭いがあるので苦手な人もいます。しかし、慣れればそれほど気にならなくなるでしょう。

Q.漢方薬は、中国製のほうが効きそうな気がします。
A.外国製の漢方薬は、日本では禁止されている成分が入っていることもあるため、国内で調合されたものを利用しましょう。

Q.漢方薬はどのように保管しておけばいいですか?
A.煎じ薬や粉薬は高温多湿を避けたいので、冷蔵庫で保管してもらうのが最適です。液体で調合してもらった場合や錠剤は陽の当たらない涼しいところに保管してください。

6.おわりに

いかがでしたか? 今回は尿道炎の症状や病院での治療方法、漢方薬を用いた治療方法などを解説しました。尿道炎は性感染症の1つに分類されているので、病院を受診することに抵抗がある人もいるでしょう。しかし、早期治療が大切な病気です。排尿する際に痛みや違和感を覚えたら病院を受診してください。

監修者

医心堂薬局 店主 佐竹康秀

佐竹 康秀
医心堂薬局 店主

薬剤師・鍼灸師・あん摩マッサージ指圧師

星薬科大学を卒業後、漢方の道へ。同時に鍼灸の勉強も開始。平成4年に医心堂薬局を開局。漢方歴33年・鍼灸歴30年
「それは本当に患者様のためですか?」を常に考え治療をしている。

医心堂薬局総本店店 石川篤

石川 篤
医心堂薬局総本店 店長

薬剤師・日本漢方連盟会員・生活習慣病予防士

東京薬科大学卒業/漢方歴24年
「お客様の笑顔」を創出するため、漢方だけでなく食事・考え方など、一人一人に合ったアドバイスを提供。医師・薬剤師を対象とした漢方講座も行っている。