無排卵月経について解説! 原因や漢方を用いた治療法とは?


無排卵月経とは、月経はあるものの排卵していない状態です。月経がある女性は、誰でも無排卵月経になる可能性があります。一時的なことですぐに元に戻ることが多いのですが、長期間無排卵月経が続けば、不妊の原因となるでしょう。自分は無排卵月経かも、と悩んでいる人もいると思います。

今回は、無排卵月経の原因や治療方法を紹介しましょう。

  1. 無排卵月経の基礎知識
  2. 無排卵月経の症状とセルフチェックの方法
  3. 無排卵月経の治療方法とセルフケア
  4. 漢方薬を用いた無排卵月経の治療について
  5. 漢方薬局を利用してみよう
  6. 無排卵月経に関するよくある質問

この記事を読めば、治療方法の選択肢が増えるかもしれません。無排卵月経で悩んでいる人や、自分は無排卵月経ではないかと思っている人はぜひ読んでみてくださいね。

1.無排卵月経の基礎知識

はじめに、無排卵月経の定義や原因、弊害等を解説します。

1-1.無排卵月経とは?

前述したように、無排卵月経とは月経はあるけれど排卵のない状態です。通常の月経は、卵巣で卵子が作られて排卵が起き、子宮で受精して着床しなかった場合に起こります。一方、無排卵月経では排卵がありません。正常な月経は、エストロゲンというホルモンが子宮内膜の血液を厚くし、プロゲステロンが排卵を促します。しかし、プロゲステロンの分泌がうまくいかないと排卵が起こらないままエストロゲンの分泌が少なくなり、子宮内膜だけが剥がれ落ちるのです。

1-2.無排卵月経の原因

無排卵月経の原因は、2つあります。1つは、ストレスや環境の変化・過度なダイエットによる栄養不足等で起こるホルモンバランスの乱れです。無排卵月経のほとんどが、ホルモンバランスの乱れで起こります。もう1つは卵巣の病気です。多嚢胞性卵巣症候群(たほうせいらんそうしょうこうぐん)などを発症した場合、排卵が止まって無排卵月経が起こることがあります。また、ごくまれですが卵巣が未成熟なまま成長が止まってしまい、無排卵月経となることもあるでしょう。

1-3.無排卵月経になりやすい人とは?

女性の体はとてもデリケートです。ホルモンバランスが乱れることは、決して珍しくありません。知らない間に無排卵月経になり、回復していたという人もいます。前述したように、過度なストレスがかかる生活をしている人、激しいダイエットをしている人は無排卵月経になりやすいでしょう。働いている女性の3人に1人が、無排卵月経を経験したことがあるという調査結果もあります。

1-4.無排卵月経の弊害

無排卵月経は、排卵が起こっていない状態です。そのため、慢性化すると不妊になる可能性もあります。また、無排卵月経が慢性化するということは、ホルモンバランスも乱れているということです。ですから、まだ20代、30代なのに更年期障害のような症状が出る人もいます。

2.無排卵月経の症状とセルフチェックの方法

この項では、無排卵月経の症状やセルフチェックの方法を解説します。

2-1.無排卵月経の症状

無排卵月経になると、以下のような症状が現れやすくなります。

  • 月経が3日以内に終わってしまう、もしくは7日以上続く
  • 月経が終わってから次の月経までの期間が19日以内、もしくは51日以上空いてしまう
  • 生理痛が軽い
  • おりものが常にサラサラとしており、月経予定日近くになっても量が増えたり粘度が高まったりしない
  • 高温期・低温期の変化がなくなる

ただし、これらの症状が現れたからといって必ずしも無排卵月経であるとは限りません。

2-2.無排卵月経のセルフチェック方法

自分は無排卵月経かもと思ったら、以下のようなセルフチェック方法を試してみましょう。

  • 月経の長さと月経の間隔を調べる。(月経が1,2日で終わってしまう、7日以上続く、月経の間隔が19日未満、54日以上は要注意)
  • 基礎体温を測る

排卵が起こると、プロゲステロンという女性ホルモンの一種が分泌され、基礎体温が高くなります。無排卵の場合は基礎体温の変化がはっきりせず、低いままで月経になりやすいでしょう。ただし、これらに当てはまったら必ず無排卵月経ということではありません。

3.無排卵月経の治療方法とセルフケア

この項では、無排卵月経の治療方法とセルフケアの方法を紹介します。

3-1.病院を受診する目安

無排卵月経は、ホルモンバランスが整えば自然に治ることもあります。ですから、無排卵月経が起きても次の月経前にはきちんと高温期と低温期の区別があったという場合は、大丈夫でしょう。高温期と低温期の区別がない、月経の期間が極端に短い(長い)などの症状が3か月以上続いたら、産婦人科や婦人科を受診しましょう。この際、基礎体温表を持っていくと診断に役立ちます。

3-2.診断方法

無排卵月経が疑われる場合は、ホルモン検査をしたり卵巣の状態を超音波で検査をしたりします。卵巣の中にある卵胞の成熟具合を確認すれば、無排卵月経の可能性が高いかどうかが分かるでしょう。ホルモン検査を行えば、血中の黄体形成ホルモンや卵胞刺激ホルモンの量で排卵が行われているかどうかが分かります。

3-3.治療方法

産婦人科・婦人科では女性ホルモンのバランスを整えるピルを服用したり、排卵誘発剤を用いたりして、無排卵月経の治療を行います。今すぐに妊娠を望まず、体質改善を中心とした治療をしたいという場合は生活習慣の指導などを行うこともあるでしょう。

3-4.セルフケアの方法

無排卵月経は、セルフケアでもある程度改善が望めます。以下のようなことを試してみましょう。

  • 過度な食事制限等のダイエットを行わない
  • ストレス発散方法を考える(暴飲暴食以外)
  • 規則正しい生活を行うようにする。特に睡眠不足には注意
  • 飲酒・喫煙は控える
  • 体を冷やさない

3-5.注意点

無排卵月経は、慢性化すると改善が難しくなります。月経の周期が乱れたり、月経が極端に短い(長い)期間で終わってしまう場合は、3か月待たなくても病院を受診しましょう。また、無排卵月経かどうかは、基礎体温を毎日つけていれば分かりやすいので、妊娠を望んでいる場合は、毎日基礎体温をつけてください。

4.漢方薬を用いた無排卵月経の治療について

この項では、漢方薬を用いた無排卵月経の治療方法を解説します。

4-1.東洋医学における無排卵月経の考え方

ヨーロッパを中心に発展してきた西洋医学に対し、中国を中心に発展してきた医学を東洋医学といいます。東洋医学では、体内で気・血・水(血以外の水分)が規則正しく巡っていることが健康だという考え方です。病気とは、体内で気・血・水が滞ったり、足りなくなったり増えすぎたりしている状態あり、漢方薬を用いてこれらの流れを整えようと試みます。
無排卵月経は、東洋医学では気・血の不足が原因と考えているため、これらを補う漢方薬が治療に用いられるでしょう。

4-2.無排卵月経の改善に用いられる漢方薬

無排卵月経の改善には、以下のような漢方が用いられます。

  • 当帰芍薬散:色白で冷え症やむくみがあって貧血傾向で体力がない方の生理不順
  • 桂枝茯苓丸:生理痛が強く、生理の時に塊が出たり経血の色が鮮血出ない方の生理不順
  • 加味逍遙散(かみしょうようさん):ストレスの影響を受けやすく下半身が冷えた方の生理不順
  • 温経湯(うんけいとう):生理の出血が止まりにくい、不正出血がある等の症状がある方の生理不順

4-3.漢方薬を用いた治療に関する注意点

漢方薬を利用する前に、病院を受診して無排卵月経の原因を突き止めましょう。卵巣の病気が原因という場合は、漢方薬では症状の改善が難しい事もあります。また、漢方薬は飲み合わせによっては副作用が出ることもあるため、現在薬を服用している場合は、お薬手帳を薬局に持参しましょう。なお、ドラッグストアでも調合済みの漢方薬が販売されています。しかし、これは万人に効果が出やすいように調合されているものです。人によっては効果が実感できないこともあるでしょう。

5.漢方薬局を利用してみよう

この項では、漢方薬局を利用して自分の体質や症状にあった漢方薬を処方してもらう方法を紹介します。

5-1.漢方薬局とは?

漢方薬局とは、漢方薬の調剤・販売を専門に行う薬局です。現在はホームページや相談窓口を設けている薬局も増え、気軽に体調の相談ができるようになりました。初めて漢方薬局を利用する場合は、相談窓口で改善したい症状やかかっている病気について相談しましょう。すでに薬を服用している人は、お薬手帳を持参してください。漢方薬剤師が、その人の体調や症状に合わせた漢方薬を調合してくれます。

5-2.相談する際のポイントと購入方法

漢方薬局ではお客様の今までの経過、詳しい症状・体質等を聞きながら、漢方薬を調合していきます。ですから、悩んでいる症状や改善したい症状について、できるだけ詳しく説明してください。なお、漢方薬は病院で処方される薬とは異なり、一定期間飲み続けないと効果が実感できないこともあります。初めて漢方薬を利用する人は、まず2週間分購入して様子を見るのがよいでしょう。効果が実感できない場合は、再度薬剤師に相談してください。

医心堂薬局では、お客様の症状や体質・今までの経過などを詳しくお聞きしてその方に合った漢方薬を調合しています。調合した漢方薬の種類に関わらず、15日分¥11,340(税込)です。漢方薬の無料相談も受け付けておりますので、お気軽にご相談ください。

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6.無排卵月経に関するよくある質問

Q.無排卵月経の改善に効果が期待できる漢方薬は、どのような人におすすめですか?
A.無排卵月経をくり返す人や、月経の周期が乱れがちな人は漢方薬を服用することにより、体質改善が期待できるでしょう。

Q.無排卵月経が長期化すれば、卵巣が機能しなくなることはありますか?
A.過度なダイエットをして、栄養不足が長期化すると卵巣の機能が極端に低くなって回復が難しくなることもあるでしょう。無排卵月経はできるだけ早く治療することが大切です。

Q.無排卵月経は閉経が近くなっても起こりますか?
A.はい。卵巣の機能が低下することによって起こるケースもあるでしょう。

Q.無排卵月経が1か月おきにくるなどという例はありますか?
A.はい。そのような例もあるでしょう。

Q.排卵チェッカーで排卵しているかどうか確かめられますか?
A.排卵チェッカーは「排卵しそうな状態」をチェックするものなので、基礎体温をチェックするほうが正確です。

7.おわりに

いかがでしたか? 今回は無排卵月経の原因や漢方薬を用いた治療方法などを解説しました。無排卵月経は、慢性化しないと気がつかないという人もいます。妊娠を望んでいる人は、毎日基礎体温を測りましょう。そうすれば、無排卵月経も発見しやすくなります。

監修者

医心堂薬局 店主 佐竹康秀

佐竹 康秀
医心堂薬局 店主

薬剤師・日本漢方連盟会員・鍼灸師・あん摩マッサージ指圧師

星薬科大学を卒業後、漢方の道へ。同時に鍼灸の勉強も開始。平成4年に医心堂薬局を開局。漢方歴33年・鍼灸歴30年
「それは本当に患者様のためですか?」を常に考え治療をしている。

医心堂薬局総本店店 石川篤

石川 篤
医心堂薬局総本店 店長

薬剤師・日本漢方連盟会員・生活習慣病予防士

東京薬科大学卒業/漢方歴24年
「お客様の笑顔」を創出するため、漢方だけでなく食事・考え方など、一人一人に合ったアドバイスを提供。医師・薬剤師を対象とした漢方講座も行っている。