イライラや更年期には漢方が役立つ! タイプ別おすすめ漢方薬を紹介


ちょっとしたことでイライラしてしまったり、小さなことで怒りがわいたりすることは誰でも経験があるものです。特に女性の場合は生理周期や更年期によってイライラしやすいと感じている人も多いことでしょう。この記事では、漢方の考え方でイライラの原因を探り、イライラを改善する漢方薬についても紹介します。

  1. イライラのタイプと原因
  2. イライラと漢方について
  3. イライラに用いられる漢方薬
  4. 漢方薬局に相談するときのポイント
  5. イライラや漢方薬に関するよくある質問

この記事を読むことで、イライラのタイプ別の対処方法がわかります。イライラとサヨナラして、心穏やかな暮らしをするためにぜひ役立ててください。

1.イライラのタイプと原因

一口にイライラといっても原因によってタイプが分かれます。それぞれのタイプについて見てみましょう。

1-1.イライラの3タイプ

  • 神経が高ぶっていら立ちやすいタイプ
  • 不安から怒りに代わるタイプ
  • ホルモンバランスの乱れでイライラするタイプ

それぞれのタイプについて詳しく見てみましょう。

1-2.神経が高ぶっていら立ちやすいタイプ

ストレスに弱いために小さなことでイライラしがちです。寝不足や胃腸の弱りなど、慢性的な体調不良が関係していることもあります。

1-3.不安から怒りに代わるタイプ

神経過敏でストレスに対する耐性が弱いと、不安を強く感じるようになります。不安を抑えられないことにイライラしたり、不安を知られまいとして攻撃的になったりするのです。イライラは衝動的に現れ、自分で抑えられなくなります。

1-4.ホルモンバランスの乱れでイライラするタイプ

生理周期や更年期でホルモンのバランスが崩れると、急に落ち込んだりわけもなくイライラしたりします。ホルモンバランスの乱れは、自分の意志とは関係なく起こるものです。それがわかっていても、思うようにならないことにストレスを感じ、よけいにイライラしてしまいます。

2.イライラと漢方について

「イライラ」する状態を漢方の視点から見てみましょう。

2-1.漢方におけるイライラの考え方

漢方では「五臓六腑(ごぞうろっぷ)」といわれる内臓の働きや、人間の生命活動に大切な「気・血・水(き・けつ・すい)」のバランスを重んじています。「気・血・水」とは、体内を巡回するエネルギー・栄養・うるおいのことです。
また、忘れてはならないものに「心身一如(しんしんいちにょ)」という考え方があります。精神と肉体は切り離すことのできないものだとする考えです。心配事があったりストレスを感じたりすると、それがこころだけでなく体にも影響します。イライラは、こうした心身のバランスが崩れた状態といえるでしょう。

2-1-1.「肝」はストレスに敏感

漢方でストレスに深くかかわるのは、五臓六腑の中の「肝(かん)」です。「肝」は栄養の代謝や解毒という機能のほかに、自律神経の働きや血流の調整をする役割があります。「肝」が乱れると、睡眠に影響を及ぼし、眠れなくてイライラする、集中できない、くよくよしてしまうなどの症状が現れるのです。

2-1-2.「気」と「血」のめぐりが感情をコントロール

「肝」の働きは「気」と「血(けつ)」が十分にめぐることによって整います。「気」がうまくめぐらないと不安を生じたり神経が高ぶったりして、神経過敏・興奮・神経症などの症状が現れるのです。
長期間ストレスにさらされると、胃腸が弱るなど体の機能が損なわれがちになります。そのため十分な「気」や「血」を作り出すことができず、いっそうストレスに弱くなって少しの刺激でもイライラしやすくなるのです。

2-2.漢方薬のメリット、向いている人

漢方では対症療法ではなく、原因を注意深く観察し、その人の体質や症状に合った漢方薬を処方します。漢方薬は即効性のある働きもありますが、時間をかけて少しずつ体質に働きかけることで、症状をやわらげていくのです。
したがって、時間がかかっても根本的に治したいという人に向いた治療法といえます。

2-3.注意点

前述のとおり、漢方は体質や症状に合ったものを用いることで十分に効果を発揮できます。たとえば、「イライラ」という症状一つとってみても原因はさまざまで、その人の体力や病気に対する抵抗力などによって用いる薬が変わることもあるのです。そのため、漢方の専門知識によって、的確な漢方薬を処方してもらうことが大切になります。

3.イライラに用いられる漢方薬

イライラに用いられる漢方薬をタイプ別に紹介します。相談者の体質や症状を考慮して、これ以外の漢方が処方されることもあります。

3-1.抑肝散加陳皮半夏(よくかんさんかちんぴはんげ)

体力は中等度でやや消化器が弱い人、神経が高ぶり、怒りやすい・イライラがある場合に用いられます。不安からくるイライラやパニックに効果が期待できる「抑肝散(よくかんさん)」に、「陳皮(ちんぴ)」と「半夏(はんげ)」が加えられたものです。胃腸の働きも整えてくれます。

3-2.柴胡加竜骨牡蛎湯(さいこかりゅうこつぼれいとう)

体力があるにもかかわらず、過労で神経過敏になっている場合に用いられます。ちょっとしたことでイライラする、音に過敏に反応してしまうという場合に効果的です。便秘の症状がある場合は、「ダイオウ」が入ったものを選ぶといいでしょう。

3-3.加味逍遥散(かみしょうようさん)

体力中等度以下で疲れやすく、のぼせ感・肩こり・精神不安がある場合などに用いられます。女性のホルモンバランスを整え、PMS(月経前症候群)や月経不順、更年期障害によるいら立ちや不安を和らげるのに効果的です。

4.漢方薬局に相談するときのポイント

自分にピッタリと合う漢方薬を手に入れるには、漢方薬局を利用する方法があります。ここでは相談するときのポイントを紹介しましょう。

4-1.オーダーメイドの漢方薬を

漢方薬は一般の薬局でも市販されています。しかし、自分の体質や症状を自ら見極めるのは難しいものです。漢方専門の薬剤師がいる漢方薬局に相談することで、自分にピッタリな漢方薬をオーダーメイドしてもらえます。

4-2.漢方薬を続ける工夫

漢方薬は長く飲み続けることも多いものです。自分で煎じるのが難しい、粉薬が飲めない、など、薬を飲むこと自体にストレスがあると続けることができません。そこで、自分で煎じることができない場合には、漢方薬局で煎じてもらうサービスを利用することもできます。
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4-3.漢方薬局の無料相談

漢方薬局では、病気の相談だけでなく、病気になる前に健康相談をすることもできます。気になる症状や食生活・生活習慣など、トータルに相談してみましょう。漢方薬の飲み方だけでなく、健康増進のアドバイスをしてもらえます。医心堂薬局でも無料相談を受け付け中です。

5.イライラや漢方薬に関するよくある質問

イライラや漢方薬に関する質問と回答をまとめました。

Q.漢方薬はどのくらいの期間飲めばいいでしょう?
A.10~15日で効果が現れはじめ、治療期間は4~6か月が目安です。症状を見ながら、途中で漢方薬の量を調整します。

Q.イライラやストレスに季節は関係あるでしょうか?
A.「肝」の乱れにより春先に体調を崩しやすくなるといわれています。冬から春へと内蔵が活動モードになり、「肝」に負担がかかるためです。「肝」は神経系とも密接にかかわるため、神経が高ぶり、イライラや精神神経症状が出やすくなります。

Q.漢方薬の費用はどのくらいかかるでしょうか?
A.医心堂薬局の場合、15日分で煎じ薬は一律11,340円、粉薬で9,720円です。15日ごとに症状を確認しながら処方します。

Q.病院の薬と一緒に飲んでもいいですか?
A.ほとんどは問題ありませんが、一部相性の良くないものもあります。漢方薬を処方してもらうときには、現在飲んでいる薬について必ず伝えてください。

Q.漢方薬はいつ飲めばいいですか?
A.一般的には食間(食事と食事の間)のおなかがすいているときに飲みます。もし飲み忘れた場合は、食後でもいいので思い出したときに飲みましょう。

まとめ

誰しも感じたことがあるイライラは、やる気や集中力を損なうだけでなく、体調の悪化や周囲とのコミュニケーションに問題を生じることもあります。慢性的なイライラは放置せず、漢方でストレスに強い体質を目指しましょう。

監修者

医心堂薬局 店主 佐竹康秀

佐竹 康秀
医心堂薬局 店主

薬剤師・鍼灸師・あん摩マッサージ指圧師

星薬科大学を卒業後、漢方の道へ。同時に鍼灸の勉強も開始。平成4年に医心堂薬局を開局。漢方歴33年・鍼灸歴30年
「それは本当に患者様のためですか?」を常に考え治療をしている。

医心堂薬局総本店店 石川篤

石川 篤
医心堂薬局総本店 店長

薬剤師・日本漢方連盟会員・生活習慣病予防士

東京薬科大学卒業/漢方歴24年
「お客様の笑顔」を創出するため、漢方だけでなく食事・考え方など、一人一人に合ったアドバイスを提供。医師・薬剤師を対象とした漢方講座も行っている。