熱中症の症状・予防法を解説。漢方薬を用いる方法も紹介!


今年の夏は、「命に関わるほどの暑さ」と言われるほど気温が高い日が続いています。熱中症の予防に気を配っている人も、多いことでしょう。また、暑さで体がばててしまった人もいると思います。熱中症の予防や体力回復にはいろいろな方法がありますが、漢方薬が効果的なケースもあるのです。
今回は、熱中症対策や漢方を用いた改善方法などを紹介します。

  1. 熱中症の基礎知識
  2. 熱中症の予防方法
  3. 熱中症が疑われる場合の対処方法
  4. 漢方薬を用いた熱中症の対策方法
  5. 漢方薬局の利用方法
  6. 熱中症に関するよくある質問

この記事を読めば、夏の暑さで弱った体を回復する方法も分かるでしょう。夏の暑さに疲れ気味の人や、熱中症が心配な人はぜひ読んでみてくださいね。

1.熱中症の基礎知識

はじめに、熱中症の原因や症状・危険性を解説します。

1-1.熱中症とはどのような病気?

熱中症とは、暑い環境下で生じる健康障害の総称です。大量に汗をかくことによって起こる脱水症状や熱けいれん・意識障害・熱疲労などが起こります。24~28度でも、運動中に十分水分を取らないと熱中症を発症する危険が高まるでしょう。気温が30度以上になると、外で作業をしているだけで熱中症を発症する危険性が高まり、室内でも熱中症になる可能性があります。

1-2.熱中症の症状

熱中症の主な症状は、以下のようなものです。

  • 軽症:目まい・顔のほてり・汗が止まらない・こむら返り
  • やや重症:体がだるい・吐き気・汗が止まる
  • 命の危険がある状態:意識がなくなる・体温が高い・皮膚が赤くなる

軽症の場合、一見すると熱中症とは気づきにくい症状が出ることもあります。気温が30度以上あるときは、屋外を歩いていて目まいや顔のほてりなどを感じたら、熱中症を疑いましょう。

1-3.熱中症のメカニズムと危険性

私たちの体は絶えず熱を作り続け、それを外に発散しています。しかし、外気温が高いと体温の上昇に対して、熱の発散が追いつかなくなるのです。そのため、体は血管を広げ汗をたくさんかいて体温を下げようとします。その結果、血圧が下がって意識を失ったり、脱水症状が起こったりするのです。熱中症が進行すると、体温の上昇に対し体温調節機能が追いつかなくなり、内臓や脳に深刻な障害が発生します。命の危険があるのはもちろんのこと、後遺症が出ることも珍しくありません。

1-4.熱中症にかかりやすい人

熱中症にかかりやすいのは、以下のような人です。

  • 子ども
  • 高齢者
  • 屋外で働く人
  • スポーツをしている人
  • 夏にエアコンのない屋内で作業をしている人

また、夜間の気温が28℃以上ある日は、寝ている間に熱中症になる危険性もあります。特に、エアコンが深夜2~3時に切れるように設定しておくと、気がつかないうちに脱水症状を起こすこともあるでしょう。

2.熱中症の予防方法

この項では、熱中症の予防方法を紹介します。

2-1.熱中症を予防する水分の取り方

熱中症を予防するには、水分と塩分をこまめに補給することが大切です。喉が渇いていなくても、定期的に水分を補給しましょう。ただし、緑茶・紅茶・コーヒー・アルコール類は利尿作用があるため、水代わりに飲むと余計に脱水が進みます。屋外で作業やスポーツをする場合は、糖分と塩分を含んだスポーツドリンクがおすすめです。屋内でも28℃以上のところで過ごす場合は、水や麦茶と一緒に、塩飴や梅干し・塩のタブレットなどを摂取しましょう。

2-2.31℃以上になったら外出を控える

気温が31℃以上になると、屋外での作業やスポーツは可能な限り控えましょう。気温が35℃以上になると、屋内でも熱中症を発症する危険があります。今は、ニュースのお天気コーナーなどで熱中症の危険性がある日は注意を促しているので、判断の目安にしてください。

2-3.夜もエアコンをつける

26℃以上の熱帯夜の日は、夜もエアコンをつけましょう。設定温度を28℃くらいにしておき、扇風機と併用すれば体が冷えすぎることもありません。また、枕元に水やスポーツドリンクを常備しておき、喉が乾いたらすぐに飲めるようにしておきましょう。

2-4.体力をつけておく

暑いからと水分や冷たいものばかり取っていれば、体力が低下していきます。できるだけ3食しっかり食べて体力をつけましょう。また、睡眠をしっかりととることも大切です。寝苦しければ保冷材など冷却グッズを使用しましょう。

2-5.帽子や日傘を使う

気温が30℃以上の日に外出するときは、帽子や日傘で日光をさえぎりましょう。また、袖口がゆったりとした淡い色の服を着れば、風通しがよく日光を反射してくれます。

3.熱中症が疑われる場合の対処方法

この項では、熱中症が疑われる場合の対処方法を紹介します。

3-1.涼しい場所に移動し、水分を取る

目まいや顔のほてりなどを感じたら、涼しい場所に移動して水分を取りましょう。水よりも、経口補水液がおすすめです。また、冷やしたタオルや保冷材で、首筋やわきの下などを冷やしてください。

3-2.気分が悪い場合は病院へ

しばらく休んでも気分がよくならない場合は、病院を受診しましょう。「まだ大丈夫」と思っていても、容態が変わることもあります。

3-3.救急車を呼ぶべき症状

以下のような症状の場合は、救急車を呼びましょう。

  • 意識がもうろうとしていて、呼びかけにはっきりと答えない
  • 水分が補給できない
  • 皮膚が赤く熱を持っているのに汗が出ていない

救急車の到着を待っている間は、衣服を緩め、水を直接皮膚にかけるなどしてできるだけ体温を下げるようにしてください。

4.漢方薬を用いた熱中症の対策方法

この項では、漢方薬を用いた熱中症の対策方法を紹介します。

4-1.東洋医学における熱中症の考え方

東洋医学とは、中国を中心としたアジア一帯で発展してきた医学です。東洋医学は、気(生命エネルギー)・血(血液)・水(血液以外の体液)が、バランスよく体を巡り、健康を維持していると考えています。東洋医学における夏の暑さによって起こる体の不調の原因は、水の滞りです。そのため、体内で水の巡りをよくする漢方薬を用いて改善を試みます。

4-2.漢方薬を用いた治療が向いている人

漢方薬は、生薬と呼ばれる自然の草木や鉱物などを原料とする薬です。そのため、病院で処方される薬に比べると副作用が出にくく、長期間服用することができます。夏になると体調を崩しがちという人や、夏になると胃腸が弱まり、食欲がなくなるという人は、漢方薬を服用することで体質改善が期待できるでしょう。その結果、夏の体調不良が改善する可能性があります。

4-3.熱中症・夏バテに用いられる漢方薬

熱中症や夏バテには、以下のような漢方薬が主に用いられます。

  • 清暑益気湯(せいしょえっきとう):暑さが原因で食欲不振やけん怠感を覚える人に用いられる
  • 補中益気湯(ほちゅうえっきとう):暑さが原因で胃腸が不調になりがちな人に用いられる。特に、小腸の動きを改善する効果が期待できる
  • 十全大補湯(じゅうぜんたいほとう):暑い時期の皮膚の乾燥や貧血を改善する効果が期待できる

なお、ここでご紹介したのはあくまでも一例です。症状が体質を考慮して最適な漢方薬が選択されます。

5.漢方薬局の利用方法

夏の体調不良は、人によって悩んでいる症状が異なります。自分の症状にあった漢方薬を処方してもらいたい場合は、ぜひ、漢方薬局を利用してみましょう。漢方薬局とは、漢方薬の調剤や販売を専門に行う薬局です。漢方薬に詳しい薬剤師が常駐しており、顧客の症状を聞いて、その人に合った漢方薬を処方してくれます。最近は、初めての人でも利用しやすいようにホームページや相談窓口を設ける漢方薬局が増えました。なお、プライバシーは保たれているので、安心して相談窓口などをご利用ください。

医心堂薬局では、お客様の症状や体質・今までの経過などを詳しくお聞きして体質や症状に合った漢方薬を調合しています。調合した漢方薬の種類にかかわらず、煎じ薬は15日分¥11,340(税込)・粉薬は15日分 9,720円です。無料相談も受け付けておりますので、お気軽にご相談ください。

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6.熱中症に関するよくある質問

この項では、熱中症に関するよくある質問を紹介します。

Q.漢方薬を服用すれば、熱中症を発症しにくくなるでしょうか?
A.はい。胃腸の調子を整えて食欲不振が改善すれば基礎体力もつき、熱中症を発症しにくくなります。

Q.熱中症は、体を動かしていなくても発症するでしょうか?
A.はい。外気温が高いほど発症のリスクは上がります。屋外でのスポーツ観戦をする際は、注意しましょう。

Q.夏は、室内と室外の気温差で体調を崩しがちですが、漢方薬を用いれば改善できますか?
A.はい。漢方薬の中には自律神経を整える効果があるものもあり、服用すれば改善が期待できます。

Q.熱中症が治っても、体調不良が続いて心配です。
A.熱中症は体内にダメージを残します。ですから、無理をしないことが大切です。漢方薬を用い、体内の回復を試みましょう。

Q.屋外でも日陰なら熱中症のリスクは下がりますか?
A.日光がない分、気温は低くなりますが油断は禁物です。水分補給をしっかりと行ってください。

まとめ

いかがでしたか? 今回は熱中症の症状や対処方法、漢方薬を用いた改善方法を紹介しました。基礎体力が落ちれば、熱中症を発症するリスクが上がります。漢方を用いてけん怠感や食欲不振などの改善を試みれば、熱中症を予防する効果があるでしょう。

監修者

医心堂薬局 店主 佐竹康秀

佐竹 康秀
医心堂薬局 店主

薬剤師・日本漢方連盟会員・鍼灸師・あん摩マッサージ指圧師

星薬科大学を卒業後、漢方の道へ。同時に鍼灸の勉強も開始。平成4年に医心堂薬局を開局。漢方歴33年・鍼灸歴30年
「それは本当に患者様のためですか?」を常に考え治療をしている。

医心堂薬局総本店店 石川篤

石川 篤
医心堂薬局総本店 店長

薬剤師・日本漢方連盟会員・生活習慣病予防士

東京薬科大学卒業/漢方歴24年
「お客様の笑顔」を創出するため、漢方だけでなく食事・考え方など、一人一人に合ったアドバイスを提供。医師・薬剤師を対象とした漢方講座も行っている。