機能性ディスペプシアに用いられる漢方薬は? 症状を改善するためのポイント


「胃もたれや胃痛などが長い間続いているが、検査結果に異状がない」「強いストレスがかかると、胃痛や胸やけといった症状が強くなる」このような症状が続く場合、機能性ディスペプシアと診断されることがあります。 機能性ディスペプシアは、生活習慣の改善やストレスをためないことが、有効な症状改善方法です。また、人によっては漢方薬が効果的なこともあるでしょう。

今回は、機能性ディスペプシアの症状や原因、漢方薬を用いた改善方法を紹介します。

  1. 機能性ディスペプシアとは?
  2. 機能性ディスペプシアの症状
  3. 機能性ディスペプシアのセルフチェック
  4. 機能性ディスペプシアの原因
  5. 機能性ディスペプシアの改善に用いられる漢方薬
  6. 症状・体質に合った漢方薬を購入する方法
  7. 機能性ディスペプシアや漢方薬に関するよくある質問

この記事を読めば、自分に合った漢方薬を処方してもらう方法も分かるでしょう。機能性ディスペプシアと診断された人や、胃痛や胸やけに悩んでいる人は、ぜひ読んでみてくださいね。

1.機能性ディスペプシアとは?

はじめに、機能性ディスペプシアの原因や症状などを紹介します。

1-1.機能性ディスペプシアはどんな病気?

機能性ディスペプシアは、胃痛・胸やけ・胃もたれ・早期膨満感など胃の不快な症状が現れるものの、検査をしても胃潰瘍やガンなどの異常が見つからない病気です。「機能性ディスペプシア」という診断名が正式に採用されたのは2013年のことで、それまでは「神経性胃炎」や「ストレス性胃炎」と診断されてきました。別名をFDと言い、一説によると胃の不快感を訴えて病院を受診する人のうち、45~50%が機能性ディスペプシアであるそうです。

1-2.機能性ディスペプシアの種類と診断基準

機能性ディスペプシアには、食後愁訴症候群(食後に胃もたれや胸やけを感じる)タイプと、心窩部痛症候群(しんかぶつうしょうこうぐん:みぞおちに痛みを感じる)タイプがあります。機能性ディスペプシアの最新の診断基準は、以下の通りです。

  • 食後の胃のもたれ・早期満腹感・みぞおちの痛み・みぞおちの焼ける感じのうち、どれか1つの症状が当てはまる
  • 6か月以上前から症状が起こり、なおかつ3か月以上症状が持続している
  • 胃カメラなどの検査をしても、胃の粘膜などに器質的な異常がない

1-3.機能性ディスペプシアは日常生活に悪影響を与える

機能性ディスペプシアの症状が現れても、命に別状はありません。しかし、胃痛や胃もたれが長く続けば日常生活に悪影響が出ることも多いでしょう。また、機能性ディスペプシアの一般的な治療方法は、現在のところ、胃痛や胸やけの症状を薬などで解消しながら、生活習慣や食生活を改善するものです。しかし、人によってはなかなか症状が改善しなかったり、胃痛などがさらなるストレスとなって症状が悪化したりすることもあります。

2.機能性ディスペプシアの症状

この項では、機能性ディスペプシアの症状の代表的なものを紹介します。

2-1.胃痛

胃痛は機能性ディスペプシアの症状の代表的な症状ですが、胃のあたりよりみぞおちに痛みを感じる人が多いようです。また、みぞおちあたりに焼けるような感じを覚える人もいるでしょう。

2-2.胃もたれ・胸やけ

胃に食べ物がいつまでも残っているような胃もたれ感や、胸やけも機能性ディスペプシアの症状としては、よく現れます。空腹時に胃痛、食後に胃もたれを感じる人もいるでしょう。

2-3.早期膨満感

早期膨満感とは、胃に少しでも食べ物が入ると満腹感を覚える症状です。胃もたれとセットになって起こることもあるでしょう。「以前より食べられる量がぐっと少なくなった」という場合は、胃痛がなくても機能性ディスペプシアの可能性があります。

3.機能性ディスペプシアのセルフチェック

自分は機能性ディスペプシアかも、と思っている人は、以下の項目に当てはまるかどうかチェックしてみましょう。

  • 胃痛や胸やけといった症状が1か月以上続いている
  • 症状が悪化する気配はないが、よくなる気配もない
  • ストレスがかかると症状が悪化しがち
  • 暴飲暴食をしてストレスを解消することが多い
  • 市販の胃腸薬を服薬すると一時的に症状がよくなるが、服用をやめると再び症状が現れる

この項目に当てはまる項目が多ければ、一度病院を受診してみてください。

4.機能性ディスペプシアの原因

この項では、機能性ディスペプシアの原因の代表例を紹介します。

4-1.胃の運動不全

健康な胃は、食べ物が送られてくると消化活動を始めます。しかし、何らかの原因で食べ物が送られてきても、胃が十分に活動しなくなると、胸やけ・胃もたれ・早期膨満感などの症状が現れるでしょう。

4-2.胃の知覚過敏

胃の知覚過敏とは、運動不全とは逆に胃が敏感になりすぎている状態です。少量の食物や飲み物が胃に入っただけで、盛んに胃酸を分泌するため、胃痛やみぞおちの灼熱(しゃくねつ)感を覚えたりします。

4-3.ストレス

胃の知覚過敏や運動不全は、ストレスが原因であることが多いでしょう。強いストレスがかかると、胃の運動機能をつかさどる自律神経が乱れ、運動不全や知覚過敏を起こします。また、ストレス解消に暴飲暴食をする習慣があると、胃が疲れて、より運動不全や知覚過敏を起こしやすくなるでしょう。

5.機能性ディスペプシアの改善に用いられる漢方薬

前述したように、機能性ディスペプシアの治療は胃痛や胸やけを緩和する薬を服用しながら、食生活や生活習慣の改善を心がける方法が一般的です。人によっては、病院で処方される薬より漢方薬が効果的なこともあるでしょう。この項では、機能性ディスペプシアの改善に用いられる代表的な漢方薬を紹介します。

5-1.六君子湯(りっくんしとう)

六君子湯は、食欲不振・胃もたれ・胃痛・消化不良などの症状の改善に用いられる漢方薬です。特に、痩せ気味で冷えを強く感じる人に処方されることが多いでしょう。

5-2.人参湯(にんじんとう)

人参湯は、痩せて体力がなく冷え性がある人の胃炎・胃の痛み、胃弱、下痢嘔吐などに処方されます。また、大病の後で体力が落ちている人にも用いられることが多いでしょう。

5-3.半夏瀉心湯(はんげしゃしんとう)

半夏瀉心湯は体力が中程度で、みぞおちのつかえ・消化不良・胃弱・ゲップなどの症状が出ている人に用いられます。「強いストレスがかかると胃痛が起こりやすい」という人に処方されることが多いでしょう。

6.症状・体質に合った漢方薬を購入する方法

この項では、自分の症状・体質に合った漢方薬を購入する方法を紹介します。

6-1.漢方薬は自分の症状・体質に合ったものを服用することが大切

一般的なドラッグストアでも調合済みの漢方薬は販売されています。しかし、機能性ディスペプシアは人によって症状の出方・原因が異なるため、症状や体質に合った漢方薬を調合してもらえば、より効果が期待できるでしょう。自分に合った漢方薬を購入するためには、漢方薬局を利用するのが一番です。

6-2.漢方薬局の特徴や利用方法

漢方薬局は、漢方薬の調剤や販売を専門に行う薬局です。漢方薬に詳しい薬剤師が常駐しており、顧客の状や体質の相談を受けつけています。現在は、初めての人でも利用しやすいよう、サイトを開設したり専用の相談窓口を設けたりするところも増えました。また、メールで相談を受けつけているところもあります。プライバシーは守られるので、安心して改善したい症状などを詳しく相談してください。

なお、病院で処方される薬と併用したい人は、必ずお薬手帳を持参しましょう。個人の判断で漢方薬と病院で処方される薬を併せて服薬すると、副作用が出ることもあります。

6-3.医心堂薬局のご紹介

医心堂薬局では、お客様の症状や体質・今までの経過などを詳しくお聞きして体質や症状に合った漢方薬を調合しています。漢方薬の種類に関わらず、費用は15日分¥11,340(税込)です。なお、医心堂薬局では、煎じ液を1回分ずつパックしてお渡ししています。自分で煎じる手間もなく、持ち歩きにも便利です。袋を開ければすぐにお飲みいただけます。

医心堂薬局 無料相談のお申し込み
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7.機能性ディスペプシアや漢方薬に関するよくある質問

この項では、機能性ディスペプシアや漢方薬に関するよくある質問を紹介します。

Q.ピロリ菌と機能性ディスペプシアは関係があるでしょうか?
A.関係は明らかにされていません。ただし、ピロリ菌に感染している場合は、除菌療法を行うと症状が改善することもあります。

Q.機能性ディスペプシアを発症しやすい人の特徴はどんなものですか?
A.強いストレスを長期間受けている人や、胃腸が生まれつき弱い人、ストレスを受けると胃腸の調子が悪くなりやすい人が発症しやすいでしょう。

Q.機能性ディスペプシアと診断された場合、食生活で気をつけることはありますか?
A.香辛料をはじめとする刺激物を避け、腹八分目を心がけましょう。また、ゆっくりと食事をすることも大切です。

Q.機能性ディスペプシアがガンや胃潰瘍に変化することはありますか?
A.機能性ディスペプシアは、胃の器質に異常がない状態なので、ガンや胃潰瘍に変化することは少ないでしょう。しかし、診断から時間がたってから新たに発症したガンや胃潰瘍由来の胃痛が起こっても、「機能性ディスペプシアだから」と見逃されがちです。ですから、定期的に胃の健康診断を受けてください。

まとめ

いかがでしたか? 今回は、機能性ディスペプシアの症状や改善に用いられる漢方薬を紹介しました。機能性ディスペプシアは、症状を投薬などで押さえながら、ストレスを解消し食生活を改善するこが一般的な治療方法です。生来胃腸が弱く、ストレスの影響を受けやすい場合は、漢方薬の服用が効果的なこともあります。

監修者

医心堂薬局 店主 佐竹康秀

佐竹 康秀
医心堂薬局 店主

薬剤師・日本漢方連盟会員・鍼灸師・あん摩マッサージ指圧師

星薬科大学を卒業後、漢方の道へ。同時に鍼灸の勉強も開始。平成4年に医心堂薬局を開局。漢方歴33年・鍼灸歴30年
「それは本当に患者様のためですか?」を常に考え治療をしている。

医心堂薬局総本店店 石川篤

石川 篤
医心堂薬局総本店 店長

薬剤師・日本漢方連盟会員・生活習慣病予防士

東京薬科大学卒業/漢方歴24年
「お客様の笑顔」を創出するため、漢方だけでなく食事・考え方など、一人一人に合ったアドバイスを提供。医師・薬剤師を対象とした漢方講座も行っている。