加味逍遙散の効能・特徴は? 正しい飲み方と購入方法をチェック!


加味逍遙散(かみしょうようさん)は、漢方薬の中でも日本人の体質に合っているといわれています。冷え性、月経不順、更年期障害、自律神経失調症、肌荒れなどに幅広く使われる漢方薬です。ただし、これらの症状をやわらげるためには、自分の体質や症状に適しているかが大きなポイントとなります。

本記事では、加味逍遙散の効能・特徴などについて解説しましょう。

  1. 加味逍遙散の効能は?
  2. 加味逍遙散の主な配合生薬は?
  3. 加味逍遙散の購入方法と飲み方
  4. 加味逍遙散に関してよくある質問

この記事を読むことで、加味逍遙散の正しい飲み方が分かります。気になっている方は、ぜひチェックしてください。

1.加味逍遙散の効能は?

加味逍遙散は日本ではとてもよく使われる処方の一つです。日本の漢方医学では人間の体は気(生命エネルギー)・血(血液・ホルモン)・水(リンパ液・消化液・汗)の3要素で成り立っていると考えます。加味逍遙散はストレスにより流れの悪くなった気を動かすことによって血と水の流れも改善してくれるお薬です。主には神経科、婦人科、皮膚科で使われることが多いです。

1-1.神経科・心療内科での応用

加味逍遙散の「逍遥」という意味は、気ままにぶらぶら歩く・行ったり来たりということで症状が定まらない不定愁訴に使います。のぼせ・イライラ・不安感・ふわふわ感・疲れやすい・不眠・動悸など現代人に多い自律神経の働きの乱れによく効きます。漢方的にはストレスによって滞ってしまっている「気」を流すことによって自律神経のバランスを整えてくれます。

1-2.婦人科での応用

漢方医学では気が流れなくなると血や水の流れも悪くなってしまうと考えるためストレスによる生理不順やPMS・不妊症にも使われます。また下半身が冷えてしまうことで上半身だけで気が流れてしまう上熱下寒、いわゆる更年期障害の一番多い症状であるホットフラッシュにも頻用されます。

1-3.皮膚科での応用

ニキビは前述の上熱下寒(上半身に赤み・炎症がある状態)の状態なので生理前に悪化するようなニキビによく効きます。またストレスでイライラして痒みが増してしまうような湿疹にも応用されます。

2.加味逍遙散の主な配合生薬は?

では、加味逍遙散に含まれている生薬を紹介します。どのような生薬が含まれているのか、それぞれどんな効能があるのか、ぜひチェックしてください。

2-1.配合生薬は全部で10種類

加味逍遙散に含まれている生薬は、以下の全10種類です。

  • 柴胡(さいこ)
  • 芍薬(しゃくやく)
  • 白朮(ビャクジュツ)
  • 当帰(とうき)
  • 茯苓(ぶくりょう)
  • 山梔子(さんしし)
  • 牡丹皮(ぼたんぴ)
  • 甘草(かんぞう)
  • 乾姜(カンキョウ)
  • 薄荷(はっか)

漢方薬は自然の草木や鉱物由来の生薬が何種類も配合されています。香りも効能の一つとされていて香りが強い生薬は「気」の流れを良くすると言われています。

2-2.加味逍遙散はさまざまな体質タイプに適応できる

漢方で人の体質をみる際、「証(しょう)」で区別します。証はその人の状態を表しており、症状・体格・状態・体質などの要素から判別するのが一般的です。主に、実証と虚証の2種類があります。体力や抵抗力が充実している人を実証、体力がなく弱々しい感じの人が虚証です。漢方では証に合った漢方薬が処方されますが、加味逍遙散はどちらのタイプにも有効なので幅広い人に処方されます。どちらのタイプにも有効に働く生薬が含まれているのが加味逍遙散の特徴です。

2-3.加味逍遙散はのぼせ・イライラがあるタイプにおすすめ!

さまざまなタイプの人に幅広く処方される加味逍遙散ですが、特におすすめしたい人は、のぼせやイライラがあるタイプの人です。疲れやすくイライラする・気分が不安定になりやすいという方は、加味逍遙散の服用をおすすめします。また、体力中等度以下でのぼせ感があり、肩こり・疲れやすい・精神不安・便秘の傾向があるケースも最適でしょう。

3.加味逍遙散の購入方法と飲み方

加味逍遙散の購入方法と飲み方について解説します。

3-1.病院・漢方薬局・ドラッグストアで購入できる

日本人にとってなじみのある加味逍遙散は、病院・漢方薬局のほか、近場のドラッグストアでも気軽に購入できる漢方薬です。さまざまな医薬品メーカーから発売されていますが、市販の加味逍遙散は、病院や漢方薬局で処方される漢方薬よりも少なめに生薬を配合しています。また、自分自身で体質や症状に合っている漢方薬を選ぶのは困難です。合っていない漢方薬を服用すると、副作用が起きる恐れがあるので専門の漢方薬局に相談したほうがいいでしょう。

3-2.まずは漢方薬局に相談しよう

漢方の知識が豊富な漢方薬局は、その人の体質や症状を聞き、最適な漢方薬を選びます。累計7万人もの方に漢方薬を処方してきた医心堂薬局では、1人1人の症状と体質に合った漢方薬を選び、飲みやすい煎じ液のパックを処方している薬局です。遠方に住んでいる方でも、来店のほかにメールや電話で無料相談を受けつけています。どのような症状があるのか、お伝えいただければ最適な漢方薬を提案しますので、ぜひ1度ご相談ください。

3-3.自分が飲みやすい方法を選ぶ

漢方薬の飲み方は、エキス剤(顆粒剤)・煎じ薬・粉薬などさまざまな方法があります。独特の味が苦手な方は顆粒剤にしたり、ゆっくり服用したい方は煎じて飲んだりするなど、自分が飲みやすい方法を選んでください。医心堂薬局の場合は、煎じ液を1回分のパックに分けて処方しています。簡単に漢方を体内へ取り入れることができるので、時間と手間をかけることなく飲み続けられるでしょう。煎じ液のほかに粉タイプも用意しているため、お好みの方法で服用できます。

3-4.服用タイミングは空腹時がベスト

漢方薬を飲むタイミングは、空腹時がベストだといわれています。食前または食間に服用することで、配合生薬が体中に染みわたりやすくなるのです。食欲がなかったり、吐き気があったりしたときは、食後でも構いません。ただし、より生薬の効能を発揮させるためには、毎日飲み続けることが重要なポイントとなります。

大まかな目安ではありますが、服用し始めてからだいたい10〜15日で症状がやわらぐケースがほとんどです。ただし、症状が軽くなっても飲み続けることが大切なポイントとなります。治療期間としては、病状などで異なりますが、4〜6か月が目安でしょう。具体的な服用期間は、体調や症状など様子を見ながらでないと分かりません。だからこそ、漢方薬局と相談しながら服用し続けることが重要なのです。

4.加味逍遙散に関してよくある質問

加味逍遙散に関する質問を5つピックアップしてみました。

Q.加味逍遙散は男性には効果がないですか?
A.そんなことはありません。男性でものぼせや火照り、動悸などの症状に使ってよく効きます。最近では男性の更年期障害と言われてご来店される方も少なくありません。

Q.他の漢方薬との併用は問題ないのでしょうか?
A.基本的には問題ないと思いますが粉薬や錠剤では配合生薬が重なってしまうことがあるため、薬剤師に相談してから併用してください。

Q.更年期障害によく使われるようですが更年期障害と思ったら飲んでもいいのでしょうか?
A.いいえ、漢方薬の場合、病名で薬を飲むのはよくありません。詳しい経過や症状、体質をお聞きしてその方に合った漢方薬を調合した方がいいです。

Q.西洋薬との飲み合わせはできるの?
A.漢方薬は西洋薬との飲み合わせが可能です。ただし、加味逍遙散に含まれている生薬の甘草を大量摂取すると、前述した副作用が起きるリスクが高まります。甘草含有製剤やグリチルリチンなどの薬を摂取している方は、事前に担当医または漢方薬局へ必ず申告し相談してください。ほかの漢方薬と一緒に飲む場合も、組み合わせによっては甘草を大量摂取し副作用が起きることもあるので要注意です。

Q.漢方薬局の選び方は?
A.まず注目してほしいのは、処方実績です。今までどのくらいの人に漢方薬を処方してきたのか、ホームページ等を見て実績を確認しましょう。実績がある漢方薬局ほど、症状と体質について入念に聞き取りを行い、その人に合った漢方薬をピックアップしてくれます。そのほか、電話対応にも注目しましょう。どのような質問に対しても丁寧かつ分かりやすい説明をしてくれるところは、安心して相談できます。

まとめ

加味逍遙散は、漢方薬の中でも日本人になじみのある種類の1つです。イライラ・怒りっぽいなど精神症状から、更年期障害・生理不順といった女性特有の症状をやわらげることができます。漢方薬は体質を「証」で表し、そのタイプによって種類を判別しますが、加味逍遙散はさまざまなタイプに使える種類です。多くの人が気軽に服用できる漢方薬といえるでしょう。より効能を実感するためには、正しい方法で服用することが大切なので、漢方の知識に詳しい漢方薬局に相談してください。具体的に自分の症状と体質や状態を伝えると、ぴったりな漢方薬を選んでくれます。服用し始めて異変を感じたときも、すぐに相談することが大切です。

監修者

医心堂薬局 店主 佐竹康秀

佐竹 康秀
医心堂薬局 店主

薬剤師・日本漢方連盟会員・鍼灸師・あん摩マッサージ指圧師

星薬科大学を卒業後、漢方の道へ。同時に鍼灸の勉強も開始。平成4年に医心堂薬局を開局。漢方歴33年・鍼灸歴30年
「それは本当に患者様のためですか?」を常に考え治療をしている。

医心堂薬局総本店店 石川篤

石川 篤
医心堂薬局総本店 店長

薬剤師・日本漢方連盟会員・生活習慣病予防士

東京薬科大学卒業/漢方歴24年
「お客様の笑顔」を創出するため、漢方だけでなく食事・考え方など、一人一人に合ったアドバイスを提供。医師・薬剤師を対象とした漢方講座も行っている。